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2015年10月27日 (火)

企業向けサービス価格指数(SPPI)は27か月連続で前年同月比プラスも上昇率は前月から縮小!

本日、日銀から9月の企業向けサービス価格指数(SPPI)が公表されています。ヘッドライン指数の前年同月比上昇率は+0.6%、国際運輸を除くコアSPPIも同じく+0.6%の上昇と、前月の+0.8%からやや減速した一方で、昨年4月の消費増税の影響が一巡してもプラスを維持しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

9月の企業向けサービス価格指数、前年比0.6%上昇 伸び率は縮小
日銀が27日発表した9月の企業向けサービス価格指数(2010年平均=100)は102.9で、前年同月比0.6%上昇した。前年比でプラスになるのは27カ月連続。宿泊サービスやソフトウエア開発などが値上がりした。前年比の伸び率は8月から0.2ポイント縮小した。前月比では0.1%下落した。
価格が上昇した品目は62、下落した品目は42だった。上昇と下落の品目数の差は20で、8月確報の23から縮小した。品目数で上昇が下落を上回るのは24カ月連続だった。
品目別に見ると、ホテル宿泊サービスや国内航空旅客輸送が上昇した。シルバーウィークがあったことで旅行者需要が伸びたことが影響した。
大きく下落したのは、外航貨物輸送の料金だった。中国経済の減速で、不定期船や外航タンカーの需要が減少した。日銀は「足元の価格上昇はそれほど強くない。来月以降の指数の動向は見通しにくい」とした。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引されるサービスの価格水準を示す。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価上昇率のグラフは以下の通りです。上のパネルはサービス物価(SPPI)と国際運輸を除くコアSPPIの上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしています。SPPIとPPIの上昇率の目盛りが左右に分かれていますので注意が必要です。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

photo

グラフを見れば明らかなんですが、青い折れ線で示した財貨の国内企業物価上昇率が国際商品市況における原油価格の下落とともに大きく上昇率を低下させている一方で、企業向けサービス物価(SPPI)とコアSPPIは底堅く推移しており、消費増税の影響が一巡した今年2015年4月以降も、ほぼ+0.5%から+1.0%近くのレンジ内でプラスの上昇率を示しています。何度か指摘した通り、原油価格に連動して物価が下落する財貨の国内企業物価と人手不足を反映した人件費アップに連動する割合の高いサービス物価の違いが現れていると考えるべきです。
ただし、SPPIの上昇率にしても+1%に達しないくらいですので、消費者物価(CPI)の上昇率で2%を目指すインフレ目標達成のためには追加緩和の必要性が高く、今月末の「展望リポート」の見直しに合わせて何らかの金融政策変更が決定されるものと私は予想しています。そして同時に、米欧の中央銀行の動きも見逃せません。報道に接する限り、米国連邦準備制度理事会(FED)は今日から明日にかけての連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ決定を見送る雰囲気ですが、イエレン議長は年内利上げの旗を降していませんし、少なくとも、今後の金融政策は引締めの方向にあることが明らかな一方で、先週10月22日の欧州中央銀行(ECB)の政策理事会では次回会合の12月3日には追加緩和策を決定することが事実上予告されています。こういった先進国中央銀行の政策動向も併せて考えれば、私は今月中に日銀が追加緩和を決定・実施する可能性は決して低くないと予想しています。

最後に、何ら参考までに、シンクタンクの最近のリポートから、日銀の追加緩和に言及した2点のリンクを以下に示しておきます。いずれも昨日10月26日に明らかにされたもので、第一生命経済研のリポートでは、鉱工業生産が市場の事前コンセンサスよりも大きな減産だと日銀が追加緩和を実施する可能性が高まると、また、ニッセイ基礎研のリポートでは、追加緩和時の相場について1か月で日経平均株価は2,000円高、対米ドル為替相場は10円円安と、それぞれ分析、というよりも主張しています。繰り返しになりますが、何ら参考まで。

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