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2016年7月20日 (水)

IMF「経済見通し改定」World Economic Outlook Update やいかに?

昨日、国際通貨基金(IMF)から「世界経済見通し改定」World Economic Outlook Update が公表されています。改定前は4月の見通しでしたので、主たる変更の原因は英国のEU離脱、いわゆる BREXIT ということになりそうな気がします。アップされているpdfの全文リポートの1ページ目が全体のサマリーになっているんですが、その2パラ目の書き出しの3センテンスを引用すると以下の通りです。

World Economic Outlook Update
The outcome of the U.K. vote, which surprised global financial markets, implies the materialization of an important downside risk for the world economy. As a result, the global outlook for 2016-17 has worsened, despite the better-than-expected performance in early 2016. This deterioration reflects the expected macroeconomic consequences of a sizable increase in uncertainty, including on the political front.

ということで、国際機関のリポートを紹介するのはこのブログの特徴のひとつでもあり、今夜は図表をを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。IMFのサイトから見通しの総括表となる成長率見通しのテーブルを引用すると以下の通りです。いつもの通り、テーブルの画像をクリックすると、リポート最終ページの見通し総括表のみのpdfファイルが別タブで開くようになっています。

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見れば明らかな通り、BREXIT がもたらした不透明性を踏まえ、英国経済の成長率見通しは2016年について+1.9%から+1.7%へ、2017年については+2.2%から+1.3%へ大幅に下方修正されています。なお、欧州委員会が英国国民投票後の経済見通し The Economic Outlook after the UK Referendaum を公表しており、'Mild' scenario と 'Severe' scenario を設定した2016-17年の見通しが明らかにされていますが、そのリポートから Table I.1: Overview - The first assessment, GDP growth を引用すると以下の通りです。厳しいシナリオでは2017年英国経済はマイナス成長と見込まれています。

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世界経済の成長率については2016-17年の両年ともに▲0.1%ポイント下方改定され、それぞれ+3.1%、+3.4%と緩やかな回復が続き、少し成長率は加速するものと見込まれています。ただし、日本経済については、先進国の中でも低成長が続き、2016年+0.3%、2017年+0.1%との予想となっています。日本経済については、BREXIT とともに消費税率引上げの先送りも考慮されており、2016年についてはいわゆる駆込み需要が発生しないことから下方修正、2017年については駆込み需要後の反動減が回避されるため上方修正となっています。リポートpp.3-4にかけての日本経済に関する見通しの記述は以下の通りです。

First-quarter activity in Japan came in slightly better than expected - even though the underlying momentum in domestic demand remains weak and inflation has dropped. With the announced delay in the April 2017 consumption tax hike to October 2019, the growth forecast for 2017 would have been raised by some 0.4 percentage points next year. However, the further appreciation of the yen in recent months is expected to take a toll on growth in both 2016 and 2017: as a result, the growth forecast for 2016 has been reduced by about 0.2 percentage points, and the upward revision to growth in 2017 is now projected to be only 0.2 percentage points. Japan's growth in 2017 could be higher if, as expected, a supplementary budget for fiscal year 2016 is passed, providing more fiscal support.

最近の円高が成長にダメージを及ぼす恐れとともに、補正予算による財政サポートが成長に寄与するとの期待を明らかにしています。また、リポートでは、世界経済への全般的な下押しリスクとして、イタリアとポルトガルをはじめとする欧州の銀行の安定性、中国の信用リスク、保護主義の高まり、また、テロなどの地政学的なリスクを指摘しており、政策的には短期の需要下支えと中期の構造改革の組合せが不可欠と結論しています。
最後に、リポートp.8のグラフ Figure1.Growth Forecasts under Different Senarios を引用すると以下の通りです。

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