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2016年8月 3日 (水)

都知事選に関するソーシャル・メディア分析の結果やいかに?

日曜日に投開票の終った東京都知事選挙ですが、直前の7月29日付けでデータセクションから「ソーシャルメディア分析から見る2016年東京都知事選」と題する分析結果が公表されています。まず、データセクションのサイトから調査結果サマリーを3点引用すると以下の通りです。

調査結果サマリー
  1. 小池百合子氏に対する若年層の支持が徐々に増加
  2. 出馬当初の鳥越俊太郎氏への関心が高いが、週刊誌報道以降は下降傾向
  3. 増田寛也氏に対する関心は、他の候補者二人と比べてかなり低い

選挙結果はすでに明らかな通りで、小池候補が都知事に当選したわけですが、ソーシャル・メディアから投票直前の時点でどのように分析されていたかは興味ありますので、グラフを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフは男女別・年齢別で見た候補者に関する投稿の割合です。性別では男女とも小池候補がトップなんですが、特に女性からの投稿が多く、年齢別では小池候補が若い世代からの投稿の割合が高いのに対して、鳥越候補と増田候補は年齢層が上がるにつれて投稿の割合が増加しているように見えます。特に、シルバー。デモクラシーとの関係で、私が勝手に注目している65歳以上の高齢者層では、鳥越候補が小池候補を投稿の割合で逆転しています。

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次に、上のグラフは候補者に関するニュース記事数とツイート数です。日を追ってプロットしてあります。ニュース記事数もツイート数も、いずれも支持と不支持を区別できませんから、例えば、ニュース記事数について、全体的に鳥越候補に関するニュースが多い一方で、特に記事が急激に増えたタイミングは「出馬表明時」と「週刊誌によるスキャンダル疑惑の報道」であるものの、週刊誌報道以降はネガティブな記事が増加していると分析されています。また、データセクション社の過去の分析経験から、ポジ/ネガに関係なくツイート数の多さと支持の大きさは連動する傾向にあるとの分析結果を示した上で、選挙の最終週に小池候補が鳥越候補をツイート数で逆転したグラフが示されています。

どこまでソーシャル・メディアと選挙結果の相関があるのか、因果関係を示しているのか、などの疑問は私の中では解消されませんが、いずれにせよ、なかなか興味ある分析結果だという気はします。

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