今週の読書計5冊は事情により簡単にリストアップにとどめる!
いろいろあって、関西に来ています。インターネット環境、というか、パソコンがなれないので、簡単に読書感想文、というよりも、今週読んだ本だけリストアップしておきます。以下の5冊です。
まず、ダグ・デッター&ステファン・フォルスター『政府の隠れ資産』(東洋経済) です。著者はスウェーデンのエコノミストです。以下に、国有企業(SOE)をうまく運営して稼ぎをもたらすか、について、シンガポールのテマセックの例などを引きつつ論じています。
次に、坂本英二『サボる政治』(日本経済新聞出版) です。著者は日経新聞のジャーナリストです。国会審議日程が政策立案や外交を不十分にしている可能性を示唆し、さらに、中央政府だけでなく地方自治体でも高齢者への福祉優先で子供の安全は後回しにする姿勢が明らか、などなど、近視眼的かつ現状維持バイアスの強い政治を批判しています。
次に、ハンナ・フライ『恋愛を数学する』(朝日出版) です。著者は英国の数学研究者です。本書は、恋人の見つけ方から、オンラインデートの戦略、結婚の決めどき、離婚を避ける技術まで、統計学やゲーム理論といった数理モデルを武器にして挑むTEDブックスの1冊です。数学というよりは、私のようなエコノミストの目から見て経済学のような気もします。
次に、ヘルムート・オルトナー『ヒトラーの裁判官フライスラー』(白水社) です。著者はドイツのジャーナリスト、ライターです。ナチス政権下での人民法廷における人権無視の裁判について、人民法廷長官のフライスラーの足跡を跡づける形でリポートしています。
最後に、川上未映子・村上春樹『みみずくは黄昏に飛びたつ』(新潮社) です。川上未映子が村上春樹をインタビューしています。少なくとも、『騎士団長殺し』上下は読んでおいたほうがいいです。私はかつて近いの将来のノーベル文学賞に村上春樹を、30年後には川上未映子を想定したことがありますが、その2人が対談しているんですから、とてもよかったです。
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