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2017年11月13日 (月)

企業物価(PPI)は国内物価の前年同月比上昇率が3%を超えて拡大!

本日、日銀から10月の企業物価 (PPI) が公表されています。ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は前月統計からやや上昇幅を拡大して+3.0%を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

10月の企業物価指数、前年比3.4%上昇、9年ぶり伸び率
日銀が13日に発表した10月の企業物価指数(2010年=100)は99.4で前年同月比で3.4%上昇した。上昇は10カ月連続。上昇率は市場予想の中央値(3.1%)を上回り、消費増税の影響を除くと08年10月(4.5%)以来9年ぶりの大きさとなった。世界経済の回復や産油国による減産を背景にした国際原油相場の持ち直しで、石油・石炭製品価格が上昇した。
前月比では0.3%上昇した。石油・石炭製品のほか、ナフサの相場上昇を背景にエチレンやプロピレンといった化学製品も値上がりした。堅調な世界景気や中国での環境規制による供給抑制を背景に銅やアルミニウムの国際相場が上昇し、銅地金やアルミニウム合金といった非鉄金属の価格も上昇した。農林水産物も値上がりした。飼料米への転作により食用米の供給減少で玄米や精米の価格が上がったほか、不漁で塩サケやイクラも値上がりした。
円ベースでの輸出物価指は前年比で9.7%上昇し、13年12月(12.7%)以来の高い伸び率となった。前月比では1.7%の上昇だった。化学製品や金属・同製品が値上がりした。輸入物価は前年比15.3%上昇し、伸び率は13年12月(17.8%)以来の大きさだった。前月比では2.6%上昇した。石油・石炭・天然ガスの価格上昇が大きく寄与した。
企業物価指数は企業間で売買するモノの価格動向を示す。公表している744品目のうち、前年同月比で上昇したのは378品目、下落は263品目となった。下落品目と上昇品目の差は115品目で、9月の確報値(110品目)から5品目増えた。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは以下の通りです。上のパネルから順に、上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率、下は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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ということで、PPIのヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率で見て、今年2017年1月に入ってプラスに転じ、+0.5%の上昇を示した後、いきなり2月には+1.1%の上昇と+1%に達し、さらに、4月には+2.1%の上昇と+2%に届き、前月の9月統計には+3.1%の上昇と+3%に乗せ、直近の10月統計では+3.4%にまで上昇幅が拡大しています。大きな上昇を示しているのがエネルギーと非鉄金属などの商品系ですので、国際商品市況における価格上昇の影響が大きいんですが、円安による国内価格押上げ圧力も見逃せません。例えば、国内物価のうちの石油・石炭製品は10月には前年同月比で+15.8%、また、非鉄金属は+22.4%の上昇をそれぞれ示しましたが、輸入物価のうちの石油・石炭・天然ガスの前年同月比は円ベースで+35.4%の上昇を示した一方で、契約通貨ベースでは+24.9%にとどまっていますし、同じく輸入物価の金属・同製品は円ベースで+30.3%の上昇ながら、契約通貨ベースでは+21.5%の上昇です。従って、石油をはじめとするエネルギーにせよ、非鉄などの金属にせよ、この円ベースと契約通貨ベースの上昇率の差の約+10%くらいは、主として円安による影響ということが考えられます。加えて、引用した記事にもある通り、農林水産物も上昇しており、+0.3%あった国内物価の前月比寄与度では玄米、精米、鶏卵などの農林水産物の寄与度は+0.08%に上っており、また、石油価格上昇の影響でエチレン、プロピレン、触媒などの化学製品も+0.07%の寄与を示しています。

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