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2017年12月 9日 (土)

米国雇用統計は堅調な雇用の伸びを示し来週の利上げは確定か?

本日、米国労働省から11月の米国雇用統計が公表されています。非農業雇用者数は前月統計から+228千人増と、市場の事前コンセンサスだった+200千人弱くらいの増加という予想を超えて、先々月の雇用統計に大きな影響を与えたハリケーンの影響からも完全に脱して正常化を示しています。他方、失業率は前月と同じ4.1%を記録しています。いずれも季節調整済みの系列です。まず、長くなるのを覚悟の上で、Los Angeles Times のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

Beating expectations, U.S employers add 228,000 jobs; unemployment rate stays 4.1%
In the latest indication that the U.S. economy remains on solid footing, employers in the U.S. added a robust 228,000 new jobs last month and the nation's unemployment rate held steady at a 17-year low of 4.1%.
The Labor Department's report Friday cements expectations that the Federal Reserve will nudge up interest rates next week, and could set the stage for a quickening of rate hikes next year, especially if the Republican tax cuts take effect and add fuel to short-term economic activity.
Average wage gains picked up slightly in November from the prior month, but nonetheless remained at a mediocre 2.5% annual rate of increase seen in recent years — despite hopes that the tightening labor market would generate faster pay increases.
Job growth in November exceeded forecasts from many analysts who were looking for an increase averaging about 195,000. Manufacturing had another strong month of hiring, as did business and professional services. The construction industry and healthcare services also had a good month. Retailers added a middling amount of jobs.
Last month's payroll gains followed an increase of 244,000 jobs in October. Both months' numbers were likely inflated somewhat, making up for job growth that had plunged in September because of the hurricanes in Texas and Florida.
With the November statistics, monthly job growth has averaged 170,000 the last three months and 174,000 for all of this year. That is down from the 187,000 average gains per month in 2016, but still a healthy rate of growth that, if it continues, will likely pull more people into the labor force and push down the jobless rate.

長くなりましたが、金融政策動向も含めて、包括的によく取りまとめられている印象です。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは下の通りです。上のパネルは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門、下のパネルは失業率です。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。全体の雇用者増減とそのうちの民間部門は、2010年のセンサスの際にかなり乖離したものの、その後は大きな差は生じていません。

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米国の非農業部門雇用者数は、9月のハリケーンの影響で少し撹乱されましたが、先月の統計でジャンプし、今月の統計ではほぼほぼ正常化したんではないかと見られています。繰り返しになりますが、市場の事前コンセンサスでは+195千人増くらいを予想していたようなんですが、これを上回った雇用の堅調さが示されています。従って、来週12~13日に開催される米国連邦準備制度理事会(FED)の公開市場委員会(FOMC)では利上げが実施されることがほぼ確実となりました。9月のFOMCでは2018年中も3回の利上げが示唆されていましたが、引用した記事にもある通り、議会で共和党が進めている法人減税がさらなる景気拡大効果を発揮するようであれば、利上げのペースが速まる可能性もあります。ただ、来年2月に退任するイエレン議長の後任のパウエル新議長は、物価動向次第では利上げペースを緩やかにすることも視野に入れているといわれており、いろいろな条件次第で米国の利上げペースは左右されそうです。

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最後に、時間当たり賃金の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。ならして見て、底ばい状態を脱して少し上向きに転じつつも、もう一段の加速が見られないと考えられてきて、引用した記事でも "mediocre" と表現されているところですが、それでも、11月は前年同月比で+2.5%の上昇を見せています。日本だけでなく、米国でも賃金がなかなか伸びない構造になってしまったといわれつつも、物価上昇を上回る賃金上昇が続いているわけですから、生産性の向上で賃金上昇を吸収して物価にそのまま波及させるには至っていないとはいえ、金融政策の発動が必要とされる場面なのかもしれません。

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