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2018年6月 6日 (水)

パートタイムから一般労働者へのシフトを反映する毎月勤労統計!

本日、厚生労働省から4月の毎月勤労統計が公表されています。名目賃金は季節調整していない原数値の前年同月比で+0.8%増の27万7272円を示していますが、物価上昇を差し引いた実質賃金は前年同月比で保合いとなりました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

4月の名目賃金、前年比0.8%増 増加は9カ月連続 毎月勤労統計
厚生労働省が6日発表した4月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、4月の名目賃金にあたる1人あたりの現金給与総額は前年同月比0.8%増の27万7272円だった。増加は9カ月連続。
内訳をみると、基本給にあたる所定内給与が1.2%増。残業代など所定外給与は1.9%増。ボーナスなど特別に支払われた給与は9.8%減だった。物価変動の影響を除いた実質賃金は横ばい。名目賃金は増加したものの、消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)が上昇したため実質的な賃金は変わらなかった。
パートタイム労働者の時間あたり給与は1.4%増の1121円。パートタイム労働者比率は0.37ポイント低い29.95%だった。厚労省は賃金動向について「基調としては緩やかに増加している」との判断を据え置いた。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、毎月勤労統計のグラフは以下の通りです。上から順に、1番上のパネルは製造業の所定外労働時間指数の季節調整済み系列を、次の2番目のパネルは調査産業計の賃金、すなわち、現金給与総額ときまって支給する給与のそれぞれの季節調整していない原系列の前年同月比を、3番目のパネルはこれらの季節調整済み指数をそのまま、そして、1番下のパネルはいわゆるフルタイムの一般労働者とパートタイム労働者の就業形態別の原系列の雇用の前年同月比の伸び率の推移を、それぞれプロットしています。いずれも、影をつけた期間は景気後退期です。

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上のグラフのうちでも、一番上のパネルの所定外労働時間は4月統計については鉱工業生産の動向とは必ずしも整合的ではなく、やや謎です。しかしながら、引用した記事にもあるように、毎月勤労統計で注目すべきは、最近では、賃金なわけですが、季節調整していない原系列の統計の賃金指数で3月に実質賃金が前年同月比で+0.7%増と昨年2017年11月以来の上昇を見せた後、最新の4月統計では前年から保合いとなりました。実質賃金は現金給与総額指数を帰属家賃を除く消費者物価(CPI)でデフレートしていますが、今年2018年1月に前年同月比で▲0.6%減、2月にも▲0.8%減を記録したのは、1~3月期の1次QEで消費がわずかとかいえマイナスをつけた要因のひとつと考えるべきです。ただ、生活実感に近い名目賃金は昨年2017年7月を唯一の例外として、一昨年2016年年央6月以来かなり長くに渡って前年比プラスを続けているのは事実ですし、日本経済がデフレを脱して物価が上昇し始め、それにつれて賃金も増加を始めることにより、いわゆる経済の好循環の中で解決されるんだと私は認識しているんですが、いかんせん、ものすごく長いタイムラグを持っているようで、なかなかそういった経済の好循環が目に見える形で明らかにならない恨みはあります。ただ、従来からこのブログで主張している通り、非正規雇用から正規雇用への流れが生じ始めている点が、最近の毎月勤労統計で得られたとすれば、2月以降の速報段階で、パートタイム労働者比率が前年同月との差で▲0.30ポイント以上のかつてない大きさで低下していることです。もっとも、確報段階で小幅のプラスに修正されるのでほとんど意味はないんですが、それ以前は速報段階からプラスでしたので、やや雰囲気は変わりつつあるような気もしますし、何といっても、非正規雇用から正規雇用へのシフトは給与水準の上昇とともに安定ももたらし、消費の増加に大きく寄与することは明らかです。

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