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2018年7月 9日 (月)

ようやく下げ止まりに向かう景気ウオッチャーと黒字の続く経常収支!

本日、内閣府から6月の景気ウォッチャーが、また、財務省から5月の経常収支が、それぞれ公表されています。景気ウォッチャーでは季節調整済みの系列の現状判断DIが前月から+1.0ポイント上昇して48.1を、先行き判断DIも+0.8ポイント上昇して50.0を、それぞれ記録し、また、経常収支は季節調整していない原系列の統計で+1兆9383億円の黒字を計上しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

6月の街角景気、現状指数が2カ月ぶり上昇 家計動向が改善
内閣府が9日発表した6月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、街角の景気実感を示す現状判断指数(季節調整済み)は48.1と、前の月から1.0ポイント上昇(改善)した。上昇は2カ月ぶり。家計動向関連が改善した。
内閣府は「緩やかな回復基調が続いているもののの、一服感がみられる」と基調判断を据え置いた。
現状判断指数を部門別にみると、家計動向が46.9と前の月から1.7ポイント上昇した。住宅展示場への来場者が増えたとみられ、住宅関連が改善した。「映像家電の売り上げは大型インチを中心に伸びている」(四国の家電量販店)といい、小売り関連も上昇した。
一方、企業動向は49.2と前の月から0.9ポイント低下した。部品が調達できないなど供給制約が厳しく、一般機械業、輸送用機械業などが悪化した。「原油高騰で利益が圧迫されている」(北陸の輸送業)との見方も根強い。
2~3カ月後を占う先行き判断指数は50.0で前の月から0.8ポイント上昇した。上昇は2カ月ぶり。家計動向と企業動向が改善した。
家計動向は1.3ポイント改善の49.7だった。猛暑で、飲料や季節家電の販売が伸びるとの期待が強い。「今年は暑くなるとの長期予報もあり、エアコンや冷蔵庫に前年とは違う売り上げが期待される」(東海の家電量販店)。企業動向も、新車販売の増加への期待から製造業を中心に改善した。
半面、雇用動向は2.9ポイント低下の51.8だった。人手不足の厳しさを指摘する声が目立つ。
今回の調査では、近畿地方を中心に6月におきた大阪北部地震の影響を指摘するコメントが増えた。現状判断では「地震以降、来客数が減少している」(近畿の一般レストラン)などのコメントがあった。ただ、街角の景気実感を示す現状判断指数(季節調整済み)は前月比1.1ポイント上昇し、改善幅は全国を上回った。
5月の経常黒字、11年ぶり高水準 第1次所得収支は過去最高
財務省が9日発表した5月の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は1兆9383億円の黒字だった。黒字は47カ月連続。黒字額は前年同月に比べて14.5%拡大し、5月としては2007年(2兆1242億円の黒字)以来11年ぶりの高水準となった。第1次所得収支が単月としての最高額を記録した。
海外企業から受け取る配当金や債券の利子を示す第1次所得収支は2兆3980億円の黒字だった。黒字額は23.2%拡大し、比較可能な1985年以降では単月ベースとして最高だった。海外子会社から受け取る配当金など直接投資収益が大きく伸びた。
輸送や旅行といった取引の収支を示すサービス収支は423億円の黒字。輸送収支の赤字幅拡大が響き、黒字額は縮小した。一方で訪日外国人の増加を背景に旅行収支は2113億円の黒字となった。
貿易収支は3038億円の赤字(前年同月は1084億円の赤字)だった。輸入額は13.7%増の6兆6271億円だった。原油高を背景に原粗油の輸入が増えた。輸出額は10.6%増の6兆3232億円。自動車や半導体等製造装置が好調だった。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。でも、とても長くなってしまいました。続いて、景気ウォッチャーのグラフは下の通りです。現状判断DIと先行き判断DIをプロットしています。いずれも季節調整済みの系列です。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期です。

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景気ウオッチャーは、昨年2017年10~12月期を直近のピークに、今年2018年1~3月期の景気の踊り場を背景に低下を続けていたんですが、6月になってようやく家計や雇用を主たるエンジンとして下げ止まりつつある印象を私は受けています。6月統計については、企業動向関連は製造業・非製造業ともに前月から低下を示しましたが、他方、家計動向関連のうちの高r関連や住宅関連の上昇から、指数全体は上向いています。ただし、引用した記事にもある通り、統計作成官庁である内閣府では基調判断を「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる」で据え置いています。マインドが下げ止まりから上向きに転ずるかどうかも、もう少し見極める必要がある、ということなのだろうと受け止めています。また、最近の自然災害、すなわち、大阪北部地震や直近の豪雨災害などの影響は、インバウンドへのインパクトも含めて、まだ十分には織り込まれておらず、関東甲信の早い梅雨明けについても同様の感触を私は持っています。いくつかの景気判断理由を見ても、今夏の天候を前提条件に上げている意見も見受けられ、景気は天気の影響が大きく、物価は国際商品市況の影響下にある、といったところなのかもしれません。

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続いて、経常収支のグラフは上の通りです。青い折れ線グラフが経常収支の推移を示し、その内訳が積上げ棒グラフとなっています。色分けは凡例の通りです。上のグラフは季節調整済みの系列をプロットしている一方で、引用した記事は季節調整していない原系列の統計に基づいているため、少し印象が異なるかもしれません。上のグラフを見ても明らかな通り、5月の経常収支の大きな特徴のひとつは貿易収支の黒字が大きく縮小した点です。引用した記事には季節調整していない原系列の統計で貿易収支は赤字と出ていますが、季節調整済みの統計でも5月の貿易収支は黒字ながら大きく縮小しています。基本的には、国際商品市況における石油価格の値上がりに起因すると考えていますが、原粗油については季節調整済みの系列は公表されていないので、季節調整していない原系列の前年同月比で見ると、原粗油の輸入額は1,514億円に上り前年比は+28.7%増なんですが、数量はわずかに+0.4%の伸びにとどまっています。その差は価格上昇ということになります。いずれにせよ、我が国が長期に景気回復・拡大を続けているのも輸入増加の要因のひとつであり、決して悲観視する必要はないものと私は受け止めています。

 【2018年4月判断】前回との比較【2018年7月判断】
北海道緩やかに回復している緩やかに回復している
東北緩やかな回復を続けている緩やかな回復を続けている
北陸拡大している拡大している
関東甲信越緩やかに拡大している緩やかに拡大している
東海拡大している拡大している
近畿安定したペースで緩やかに拡大している一部に地震の影響がみられるものの、緩やかに拡大している
中国緩やかに拡大している緩やかに拡大している
四国回復している回復している
九州・沖縄しっかりとした足取りで、緩やかに拡大しているしっかりとした足取りで、緩やかに拡大している

最後に、日銀支店長会議で明らかにされた「さくらリポート」は上の通りです。各地域の景気判断はなぜか前回からすべて横ばいです。ご参考まで。

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