ピュー・リサーチによる米国中間選挙前の世論調査結果やいかに?
来月の米国中間選挙 Midterm を前に、米国の世論調査機関であるピュー・リサーチ・センターから一昨日10月15日付けで、Little Partisan Agreement on the Pressing Problems Facing the U.S. と題する調査結果が明らかにされています。もちろん、pdfの全文リポートもアップされています。タイトル通りに、トランプ米国大統領の与党共和党と野党民主党の間で、米国の直面する課題に対する合意は余りないようです。以下、ピュー・リサーチのサイトから両党の候補者を明記して比較したグラフをいくつか引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。
まず、上のグラフはピュー・リサーチのサイトから With few exceptions, wide partisan differences over the seriousness of problems facing the United States を引用しています。すなわち、米国の直面する課題のうちで重要と考えるものを上げてあります。上から4項目、すなわち、マイノリティの扱い、気候変動、銃犯罪、貧富の格差、さらに、一番下の違法移民の計5項目で両党の候補者の間で 'very big' problem と考える差が50%超と大きくなっています。もちろん、上の4項目は民主党候補が重要と考える一方で、一番下の違法移民だけは共和党候補の方が重要と捉えています。また、差は大きくないんですが、薬物中毒、連邦政府赤字、テロなどでは共和党候補が民主党候補を上回って重要視しているのが見て取れます。
次に、上のグラフはピュー・リサーチのサイトから Partisan differences in self-described identities and affiliations を引用しています。すなわち、候補者自分自身のアイデンティティや所属です。やはり目立つのが、一番上のライフル協会への指示で、共和党候補者が民主党候補者を大きく上回っており、逆に、一番下のフェミニストという点では民主党候補者が共和党候補者を大きく上回っています。米国の伝統的な価値の保有とか典型的米国人と自分自身を位置付けている候補者は、やや共和党が民主党を上回っているものの、いずれも50%を超えていて多数派といえます。他方、既婚者が私の感覚では少ないような気がしますし、典型的米国人はもっと毎週教会に通っているのかと思っていました。
今回の調査結果では、候補者だけでなく両党の支持者の属性などについても分析していて、"Wide education divide among Democratic voters in shares saying it really matters who wins in 2018" すなわち、民主党支持者の間では高学歴になるほど今回の米国中間選挙の重要性が高いと考えている、などの結果が明らかにされています。いつもの通り、経済評論のブログに分類しておきます。
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