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2018年12月 6日 (木)

来週月曜日に公表予定の7-9月期2次QE予想は下方修正か?

月曜日に公表された法人企業統計をはじめとして、ほぼ必要な統計が出そろい、来週月曜日の12月10日に今年2018年7~9月期GDP速報2次QEが内閣府より公表される予定となっています。すでに、シンクタンクなどによる2次QE予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、web 上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインの欄は私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しています。可能な範囲で、足元の10~12月期以降の景気動向を重視して拾おうとしています。もっとも、2次QEですので法人企業統計のオマケの扱いも少なくなく、明示的に先行き経済を取り上げているシンクタンクは決して多くありませんでした。その中で、みずほ総研と第一生命経済研と伊藤忠経済研は長めに、ほかのシンクタンクもそれなりに、それぞれ引用してあります。いずれにせよ、詳細な情報にご興味ある向きは一番左の列の機関名にリンクを張ってありますから、リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開いたり、ダウンロード出来たりすると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちにAcrobat Reader がインストールしてあって、別タブが開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
内閣府1次QE▲0.3%
(▲1.2%)
n.a.
日本総研▲0.5%
(▲2.1%)
7~9月期の実質GDP(2次QE)は、設備投資と公共投資が下方修正となる見込み。その結果、成長率は前期比年率▲2.1%(前期比▲0.5%)と1次QE(前期比年率▲1.2%、前期比▲0.3%)から下方修正される見込み。
大和総研▲0.4%
(▲1.8%)
2018年7-9月期GDP二次速報(12月10日公表予定)では、実質GDP成長率が前期比年率▲1.8%と、2四半期ぶりのマイナス成長となった一次速報(同▲1.2%)から下方修正されると予想する。
みずほ総研▲0.5%
(▲1.9%)
今後の日本経済については、良好な雇用環境を背景に消費が底堅く推移するほか、省人化投資ニーズの顕在化により、設備投資も堅調な推移を見込んでいる。ただし、中国経済の減速やIT需要のピークアウトを受けて、輸出の伸びは減速し、景気回復のテンポは鈍化する見通しだ。
また、当面のリスクとして、貿易摩擦の激化に注意が必要だ。現時点では、日本経済への影響は限定的なものにとどまっているが、米中間の貿易摩擦が更に高まった場合、日本に間接的ながら景気下押し圧力として働く可能性がある。また、米国が自動車への追加関税を強行した場合、自動車の輸出低下に留まらず、関連産業への波及、雇用を通じた消費への影響がでる恐れも十分にある。そのほか、不確実性の高まりが企業の投資マインドの下押し材料になる懸念もあり、その点でも留意が必要だろう。
ニッセイ基礎研▲0.4%
(▲1.5%)
12/10公表予定の18年7-9月期GDP2次速報では、実質GDPが前期比▲0.4%(前期比年率▲1.5%)となり、1次速報の前期比▲0.3%(前期比年率▲1.2%)から下方修正されると予測する。
設備投資は前期比▲0.2%から同▲1.5%へと下方修正されるだろう。
第一生命経済研▲0.5%
(▲2.1%)
設備投資が足元で変調をきたしているという評価は妥当ではないだろう。人手不足に対応した合理化・省力化投資の拡大、インバウンド対応等による建設投資需要の増加、根強い研究開発投資需要など設備投資を取り巻く環境は良好である。日銀短観等の各種アンケート調査でも18年度の設備投資計画は非常に強く、企業の設備投資意欲の強さが示されている。7-9月期の減少は一時的で、10-12月期は再び増加する可能性が高い。設備投資は先行きも景気の下支え役として貢献するだろう。
伊藤忠経済研▲0.4%
(▲1.7%)
7~9月期のGDPが本予測の通り修正されたとしても、自然災害による一時的なマイナス成長という評価は変わらず、10~12月期には個人消費や輸出の持ち直しによりプラス成長に転じよう。実際に10月の小売販売や輸出数量指数、訪日外国人数など、個人消費や輸出の関連指標は復調している1。前期比マイナスに転じた設備投資は循環的なピークが近づいている可能性が高いものの、今年度補正予算での追加を受けて公共投資は増加に転じるとみられるほか、前回より小規模ながらも年明け後は消費増税を控えた駆け込み需要が出始めよう。そのため、今後の景気は、消費増税までは緩やかな拡大が続くと見込まれる。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング▲0.5%
(▲2.1%)
12月10日に内閣府から公表される2018年7~9月期の実質GDP成長率(2次速報値)は、前期比▲0.5%(年率換算▲2.1%)と1次速報値の同▲0.3%(同▲1.2%)から下方修正される見込みである。
三菱総研▲0.4%
(▲1.6%)
2018年7-9月期の実質GDP成長率は、季調済前期比▲0.4%(年率▲1.6%)と、1次速報値(同▲0.3%(年率▲1.2%))から下方修正を予測する。

上のテーブルを見れば明らかな通り、各シンクタンク軒並み1次QEの前期比年率▲1.2%から下方修正の予想で足並みがそろっています。その要因は、今週月曜日に公表された法人企業統計、特に設備投資ではなかろうかと私は想像しています。おおむね、上のテーブルの線はいいところで、私は▲2%に達するまで下方修正されることはないだろうと直観的にみていますが、web上にオープンな情報ではなくニューズレターでちょうだいしている某証券会社のエコノミストの中には、▲3%を超える大幅な下方修正を示唆している予想もありました。ひょっとしたら、証券会社の予想は何の営業かによってポジション・トークをしている場合があったりするんでしょうか。私にはよく判りませんが、債券営業のサポートをしているエコノミストは経済見通しを悪い方向で出して金利は上がらず債券価格は上昇との方向を示唆するのに対し、株式営業サポートのエコノミストは景気上向きの予想を出して株価上昇の方向を示唆する、というジョークを聞いた記憶もあります。あまり上品なジョークではないんですが、当たっているのかいないのか、何ともビミョーなところです。
ということで、最後に、下のグラフはみずほ総研のリポートから引用しています。ご参考まで。

photo

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