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2019年2月13日 (水)

1月の企業物価(PPI)上昇率はとうとう+0.6%まで縮小!

本日、日銀から1月の企業物価 (PPI) が公表されています。PPIのヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は+0.6%と前々月の+2.3%や前月の+1.5%から上昇率が大きく縮小したものの、引き続き、プラスの上昇率を継続しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

1月企業物価0.6%上昇、伸び縮小続く 原油下落で
日銀が13日発表した1月の国内企業物価指数(速報値、2015年平均=100)は100.9と、前年同月比で0.6%上昇した。前年実績を25カ月連続で上回ったが、上昇率は18年12月の確報値から0.9ポイント縮小した。伸び率の縮小は3カ月連続で、原油価格の下落や米中貿易摩擦の影響が続いている。
品目別ではガソリンなどの石油・石炭製品が前年同月比5.0%下落した。18年12月の4.5%上昇から一転して、2年2カ月ぶりに下落に転じた。化学製品も1.7%の下落に転じた。
下げ幅が大きかったのは非鉄金属で7.4%下落。下落幅が18年12月から3.3ポイント拡大した。米中摩擦に伴う世界景気の減速懸念で、アルミニウムなどの市況が悪化した。鉄鋼は国内の建設向け需要が堅調で3.4%上昇した。
調査対象744品目のうち価格が上昇したのは409品目、下落は266品目だった。差は143品目で、18年12月確報の141品目から拡大した。企業物価指数は出荷や卸売り段階で取引される製品価格を調べたもので、消費者物価指数(CPI)の先行指標とされる。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは上の通りです。一番上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率を、真ん中は需要段階別の上昇率を、また、一番下は企業物価指数のうちの円建て輸入物価の原油の指数そのものと前年同月比上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、上2つのパネルの影をつけた部分は景気後退期を示しています。

photo

企業物価指数(PPI)のヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率で見て、7~10月は+3.0%を続けていましたが、先月統計の11月が+2.3%、12月が+1.5%、そして、直近の1月統計ではとうとう+0.6%まで上昇幅が急激かつ大幅に縮小してしまいました。季節調整していない前月比で国内物価は11月から12月にかけて前月比で▲0.6%の下落、そして、12月から今年1月にかけても同じ▲0.6%の下落を示しましたが、品目別の寄与度で見てガソリンや軽油などの石油・石炭製品が▲0.38%と大きな部分を占めますし、エチレンなどの化学製品も▲0.16%となり、この2項目で全体の下落のほぼほぼすべてという勘定です。また、PPIのうちの輸入物価は円ベースの同じ前月比で▲5.0%下落し、同じく寄与度で石油・石炭・天然ガスが▲2.19%、化学製品も▲0.36%に上ります。上のグラフのうちの一番下のパネルに円建て輸入物価のうちの原油を取り上げていますが、1月統計ではとうとう前年同月比でマイナスに突っ込んでいます。指数の水準でも、前年同月比上昇率でも、いずれも昨年年央2018年7月にピークアウトしたんではないかと私は見ています。従来からのこのブログでの指摘ですが、通常は為替に用いる用語ながら、いってみれば原油価格のパススルー、というか、原油価格の変化に対して柔軟な価格転がなされてしまうことから、我が国の物価は金融政策よりも原油価格に左右される部分の方が大きいような気がします。そうなると、小国とみなされるようになった我が国の物価は、ほぼ外生変数である石油価格に左右されるということになってしまうのかもしれません。当然ながら、企業物価のヘッドラインである国内物価の上昇幅縮小は、ラグを伴いつつ消費者物価(CPI)にも波及します。

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