リクルートライフスタイルによる「外食市場調査」(2019年5月度)の統計やいかに?
先週金曜日の6月28日に、リクルートライフスタイルから2019年5月度の「外食市場調査」の結果が明らかにされています。もちろん、pdfのリポートもアップされています。普段は取り上げない情報なんですが、何分、今年のゴールデンウィークは10連休と豪華で、昨日公表の6月調査の日銀短観などでも宿泊業や飲食業などが潤った印象がありますので、軽く見ておきたいと思います。
まず、この調査は、私の知る限り、2012年10月から月次で実施されており、外食実施率、外食頻度、外食単価、外食市場規模の4項目が明らかにされています。季節調整済みの系列は利用不可能で、当然に、毎年12月が実施率でも頻度でも単価でも、これらを総合した市場規模でも、ピョンとスパイクします。まあ、仕方ありません。明らかにされている4項目のうち、総合的な指標と考えられる外食市場規模とその前年同月差のグラフは以下の通りです。
ということで、グラフから明らかなんですが、昨年2018年の4~5月に比べて今年2018年の4~5月が特に市場規模で拡大した、という結果にはなっていません。ただし、今年2019年1~3月期は軒並み前年比マイナスでしたので、それに比べれば前年比でプラスに転じて一息ついた、ということはいえるかもしれません。また、月単位でならした結果ですので、さすがに、ゴールデンウィーク10連休は大入りだった一方で、ゴールデンウィークに含まれない、という意味で、その他4月や5月はやや節約が志向された、というか、ゴールデンウィーク10連休のためにその他4月や5月は外食を控えてゴールデンウィーク10連休に備えた、という形が出たのかもしれません。あるいは、このリクルートライフスタイルの調査地域は首都圏・関西圏・東海圏の都市部に限定されますので、それ以外の飲食店での外食が多かったのかもしれません。いずれにせよ、リクルートライフスタイルの「外食市場調査」の結果だけからは、特に、ゴールデンウィーク10連休や「令和」への改元ないし新時代の祝賀ムードの盛り上がりによる外食の増加は限定的、ということになりそうです。もちろん、10連休や祝賀は外食でなく、家庭料理で豪華に、という選択肢もあったわけですが、それでは宿泊業や飲食業の売上への寄与は小さそうな気もします。よく判りません。
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