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2019年9月13日 (金)

人手不足の解消で活用される人材やいかに?

人手不足が広がる中で、昨日9月12日に帝国データバンクから「人手不足の解消に向けた企業の意識調査」の結果が明らかにされています。まず、帝国データバンクのサイトから調査結果のサマリーを5点引用数rと以下の通りです。

調査結果
  1. 従業員が「不足」している企業が半数超にのぼるなか、不足している部門・役割は、「生産現場に携わる従業員」(57.2%)が最も高く、「営業部門の従業員」(47.7%)や「高度な技術を持つ従業員」(37.0%)も高い
  2. 人手不足による影響は、「需要増加への対応が困難」が50.5%で半数を超えトップとなり、五輪関連などによる旺盛な需要が続く『建設』や、荷動きが活発な『運輸・倉庫』などで高水準となった。次いで、「時間外労働の増加」(36.6%)、「新事業・新分野への展開が困難」(31.7%)などが続いた
  3. 企業において多様な人材を活用することが注目されているなか、今後最も積極的に活用したい人材は「シニア」が29.2%で最も高く、「女性」も27.9%と近い水準で続き、「外国人」は13.7%、「障害者」は1.1%となった
  4. 人手不足の解消に向けての取り組みでは、「賃金水準の引き上げ」が38.1%でトップとなった。特に「中小企業」で数値が高く、人材の確保や定着に向けた方法として賃上げが重要視されている様子がうかがえる。次いで、「職場内コミュニケーションの活性化」(36.7%)、「残業などの時間外労働の削減」(35.0%)が続いた
  5. 企業が望む人手不足の解消に向けて社会全体が取り組むべきことは、ハローワークなどの「職業紹介機能の強化・充実」が32.6%でトップとなった。他方、「職種別採用の拡大」は9.9%、「オファー型採用の拡大」は4.8%となり、採用方法の多様化は1ケタ台にとどまった

調査結果の概要というよりも、そのままというカンジのまとまりのないサマリーなんですが、私なりの着目点は下のグラフの通り、活用したい人材です。結局、お上の政府のいうように、シニアと女性なんですかね。もっと若い世代を積極的に雇おうという気はないんでしょうか。また、上のサマリーの4点目で、人手不足の解消に向けての取り組みでは、「賃金水準の引き上げ」がトップに上げられていますが、ホントなんでしょうか。

photo

現時点では、人手不足で雇用の不安が小さくなっているような気もしますが、あくまで、雇用は生産の派生需要であり、政府の経済政策運営よろしく、また、ほかの要因もあって、現在は景気がいいので雇用は堅調ですが、世界経済の減速などから国内景気が後退局面に入れば、人手不足は急速に雇用過剰に転ずる可能性もあります。人手不足が景気を牽引しているわけではありません。その逆であって、景気が悪化すれば雇用の過剰感が出て失業率も上昇する恐れが十分あります。それが、資本主義的な景気循環というものです。マルクスやケインズが景気後退局面における悲惨な状態を問題視した理由がここにあります。

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