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2019年12月10日 (火)

今週金曜日12月13日公表予定の日銀短観では企業マインドはどこまで悪下するか?

今週金曜日12月13日の公表を控えて、シンクタンクから12月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIと全規模全産業の設備投資計画を取りまとめると下の表の通りです。設備投資計画はもちろん今年度2019年度です。ただ、全規模全産業の設備投資計画の予想を出していないシンクタンクについては、適宜代替の予想を取っています。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、いつもの通り、足元から先行きの景況感に着目しています。一部にとても長くなってしまいました。それでも、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
9月調査 (最近)+5
+21
<+2.4%>
n.a.
日本総研+3
+13
<+3.0%>
先行き(2020年3月調査)は、全規模・全産業で12月調査対比+2%ポイントの改善を予想。海外情勢の先行き不透明感が残るものの、自然災害の影響が一巡するほか、世界的な半導体需要の持ち直しが業況見通しに反映され、製造業、非製造業ともに改善する見込み。
大和総研+2
+17
<+2.5%>
12月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(先行き)は+3%pt(最近からの変化幅: +1%pt)、大企業非製造業の業況判断DI(先行き)は+16%pt(同: ▲1%pt)と予想する。大企業製造業では、2018年初から続いてきた悪化傾向が止まる見通しだ。ただし、最近の日銀短観において、先行きに慎重な結果が示されるという下方バイアスが見られる点に留意した。
本日(12月5日)閣議決定される財政支出額13兆円の経済対策や、台風被害からの復興・国土強靱化政策に伴う公共事業の活発化が見込まれることは、関連業種の業況を押し上げるだろう。さらに、世界的な半導体需要に明るさが見られ始めたこともプラス材料だ。一方で、世界経済の先行き不透明感の継続は、広範な業種の業況の押し下げに作用するだろう。
みずほ総研+3
+18
<+3.0%>
先行きの製造業・業況判断DIは横ばいを予測する。中国経済を中心とした海外経済の減速や米中交渉を巡る不確実性は残存している。加えて、ブレグジットを巡る英国議会選挙(2019年12月12日実施)の行方や香港情勢の緊迫化、中東における地政学的リスクの高まりなども懸念材料だ。グローバルなIT市場の持ち直しから電気機械業で先行きの景況感は改善が見込まれるが、海外経済の減速傾向が続くことから輸送機械業が横ばい、国際商品市況の軟化を受けて素材業種が悪化することから、全体として製造業の先行きの景況感は改善が見込みづらいだろう。
先行きの非製造業・業況判断DIについては横ばいを見込む。小売業や宿泊・飲食サービス業、対個人サービス業等は消費増税による反動減からの消費の持ち直し期待から先行きの景況感は改善するだろう。一方、幅広い業種について、労働需給のひっ迫に伴う人件費上昇が引き続き重石となることに加え、製造業の不振が非製造業へ波及することへの懸念から卸売業や対事業所サービス業等が下押しするとみている。
ニッセイ基礎研+2
+17
<+2.9%>
先行きの景況感は方向感が分かれそうだ。海外経済の回復は遅れているが、米中貿易摩擦に関して部分合意に向けた交渉が続いており、貿易摩擦緩和への期待が高まっている。また、ITサイクル持ち直しへの期待もあり、製造業では先行きにかけて景況感の持ち直しが示されそうだ。一方、非製造業では、前回消費増税後のように、増税後の内需回復の遅れが懸念されるほか、日韓関係改善に伴う韓国人訪日客の回復も見通せないことから、先行きにかけて景況感の低迷が見込まれる。
第一生命経済研+4
+16
<大企業製造業+9.3%>
1業況判断DIの悪化幅は、大企業・製造業で前回比▲1ポイント。非製造業で同▲5ポイントとなると予測する。果たして、12月会合における追加緩和の予想はどのように変わるだろうか。
三菱総研+2
+17
<+3.2%>
先行きの業況判断DI(大企業)は、製造業は+2%ポイントと、業況は横ばいを予測する。非製造業は+18%ポイントと、小幅な業況改善を予測する。ただし、消費税増税後の消費の低迷長期化、米中貿易摩擦の一段の激化などによる海外経済の減速、金融市場の不安定化などには引き続き警戒が必要な局面である。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+2
+17
<大企業全産業+5.0%>
日銀短観(2019年12月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業では、前回調査(2019年9月調査)から3ポイント悪化の2と、4四半期連続で悪化すると予測する。消費増税後の一時的な内需の落ち込みと自然災害が下押し要因となったとみられる。先行きについては、海外経済の不透明感は残る一方、増税の影響が剥落し、内需が堅調さを取り戻すことへの期待が反映され、1ポイント改善の3となろう。
大企業非製造業の業況判断DI(最近)は前回調査から4ポイント悪化の17になると予測する。消費増税に伴う一時的な需要の減少により、小売や宿泊・飲食サービスを中心に悪化するだろう。先行きについては、増税の影響は徐々に剥落するものの、すでにDIが高水準である業種を中心に先行きに慎重となる傾向があり、2ポイント悪化の15となると予測する。

当然ながら、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスのうちの大企業製造業の業況判断DIの中央値である+3とほぼほぼ同じ結果となっています。ということは、日銀短観のヘッドラインとなる大企業製造業の業況判断DIはやや悪化するものの、日銀による9月調査の先行きと同じ+2近傍で何とかゼロに達する前で踏みとどまり、次の3月調査に相当する先行き業況判断DIは横ばいないし反転、との予想が多くなっています。私が見た範囲では、というのは上のテーブルにある限りのシンクタンクということなんですが、大企業製造業の先行きの業況判断DIが足元と横ばいなのはみずほ総研と三菱総研くらいなもので、ほかのシンクタンクは軒並み先行きは、統計のクセとして慎重な見方が示されるものの、改善を示すとの見方が多数派でした。ただ、大企業製造業とともに大企業非製造業でも先行き業況判断DIの横ばいを見込むのはみずほ総研だけで、三菱総研は大企業非製造業については先行きはプラスと予想しています。ですから、長期に渡って低下を続けた消費者マインドと違って、我が国企業マインドはかなり底堅いと私は受け止めています。
最後に、下のグラフは日本総研のリポートから引用しています。

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