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2019年12月24日 (火)

リクルートジョブズによる11月のアルバイト・パート及び派遣スタッフの賃金動向やいかに?

今週金曜日12月27日の雇用統計の公表を前に、ごく簡単に、リクルートジョブズによる11月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給の調査結果を取り上げておきたいと思います。

 

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ということで、上のグラフを見れば明らかなんですが、アルバイト・パートの平均時給の上昇率は+3%の伸びで引き続き堅調に推移しています。詳細に見ると、三大都市圏の11月度平均時給は前年同月より+3.1%、+32円増加の1,084円を記録しています。職種別では「製造・物流・清掃系」(+41円、+3.9%)、「フード系」(+32円、+3.2%)、「事務系」(前年同月比増減額+30円、増減率+2.8%)、「販売・サービス系」(+29円、+2.8%)など、全職種で前年同月比プラスとなっており、地域別でも、首都圏・東海・関西のすべてのエリアで前年同月比プラスを記録しています。一方で、三大都市圏全体の派遣スタッフの平均時給は、今年2019年7月統計以降マイナスを続けており、11月はとうとう▲43円減、▲2.6%減の1,619円と、下げ足を速めています。職種別では、「クリエイティブ系」(+56円、+3.2%)、「IT・技術系」(前年同月比増減額+38円、増減率+1.8%)、「オフィスワーク系」(+23円、+1.5%)、「医療介護・教育系」(+16円、+1.1%)の4職種がプラスなった一方で、「営業・販売・サービス系」(▲29円減、▲2.0%減)の1職種だけながらマイナスを示しています。また、地域別でも、関東・東海では前年同月比マイナス、関西では横ばいを記録しています。派遣スタッフの平均時給が唯一低下した「営業・販売・サービス系」の▲2.0%減よりもさらに大きく低下しているのは、職種平均よりもかなり低い時給水準の「医療介護・教育系」のウェイトが増加しているシンプソン効果ではないか、と私は想像しています。というのも、同業のエン・ジャパンによる「エン派遣」3大都市圏募集時平均時給は、11月の前年同月比+1.7%増と、18か月連続で伸びを示しているからです。いずれにせよ、全体としてはパート・アルバイトでは人手不足の影響がまだ強い一方で、一部の職種や地域では派遣スタッフ賃金は伸びが鈍化しつつある、と私は受け止めています。もちろん、景気循環の後半に差しかかって、そろそろ非正規の雇用にはいっそうの注視が必要、と考えるエコノミストも私以外に決して少なくなさそうな気がします。特に、上のグラフを見る限り、右肩上がりの上昇を続けるアルバイト・パートに比べて、派遣スタッフの時給については、単変量のトレンドながら昨年2018年前半から半ばにかけて、いったん直近のピークを付けた可能性があります。ただ、2016年年央にも同じようにピークを過ぎた後、2017年後半からもう一度上昇したこともあり、人手不足をはじめとする労働需給に敏感なだけに、まだ確定的な見方を示すことは出来そうにない気がします。

 

最後に、何度でも繰り返しますが、決して人手不足が景気をけん引しているのではありません。雇用は生産の派生需要であり、景気が後退局面に入ると労働需要が一気に冷え込む可能性は否定できないわけで、この点は絶対に忘れるべきではありません。

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