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2020年1月28日 (火)

ジワジワと上昇率を縮小させる企業向けサービス価格指数(SPPI)をどう見るか?

本日、日銀から昨年2019年12月の企業向けサービス価格指数 (SPPI)が公表されています。先月10月統計から消費税率引上げがありましたので、ヘッドラインSPPIの前年同月比上昇率は今月12月統計でも前月と同じ+2.1%を示しています。国際運輸を除く総合で定義されるコアSPPIの前年同月比上昇率も同じく+2.1%を記録しました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

12月の企業向けサービス価格、増税除き0.4%上昇
日銀が28日発表した2019年12月の企業向けサービス価格指数(2015年平均=100)は105.0と、前年同月比で2.1%上昇した。消費税率引き上げの影響を除くと同0.4%の上昇だった。人手不足に伴い土木建築サービスや労働者派遣サービスの価格上昇が目立った。燃料費上昇による外国貨物輸送の値上がりも寄与した。
前月比の伸び率は横ばいだった。運輸・郵便などが上昇する一方、広告価格が下落した。
2019年の企業向けサービス価格指数(増税の影響を除く)は前年比0.7%上昇した。上昇は6年連続で、伸び率は18年(1.2%)から縮小した。
企業向けサービス価格指数は輸送や通信など企業間で取引するサービスの価格水準を総合的に示す。

いつものように、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業向けサービス物価指数(SPPI)上昇率のグラフは以下の通りです。ヘッドラインのサービス物価(SPPI)上昇率及び変動の大きな国際運輸を除くコアSPPI上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしてあります。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

photo

先月統計から大きな変化はないんですが、ヘッドラインSPPIの前年同月比上昇率+2.1%の内訳を大類別の寄与度で見ると、引き続き、労働者派遣サービスや土木建築サービスなどを含む諸サービスが+0.89%と大きな寄与を示しているほか、道路貨物輸送や鉄道旅客輸送などを含む運輸・郵便が+0.38%となっており、この2つの大類別は人手不足の影響がうかがえます。ほかに、ソフトウェア開発などを含む情報通信も+0.38%を示しています。これらの業種については、純粋な値上げというよりも、消費税率引上げの転嫁が進んでいる、と考えるべきなのかもしれません。ただし、消費税を除く上昇率が試算されているんですが、10~12月の各月統計で+0.4%となっており、5月統計まで+1.0%の上昇率を示し、消費税率引上げ直前の8~9月統計で+0.5%の上昇率だったのに比べれば、ジワジワと上昇率が縮小して来ていることも事実です。人手不足の影響によりサービス価格はそれなりに堅調であるものの、景気動向から方向感としては上昇率が縮小してきているのも認識すべきであろうと私は受け止めています。

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