経済学で使う計量ソフトウェアの特徴やいかに?
2月も半ばになって、次の勤務先の私大への転職に向けて、アドミの各種書類作成とシラバスの作成に大忙しにしています。諸手続き関係では、いかんせん、まだ新しい住まいが決まっていないので、現住所は今の東京城北地区の現住所を記入して済ませていますが、写真も必要だったり、住民票も添付しなければならないなど、まあ、役所でよく知っている手続きの煩雑さというのは学校でも変わりないような気もします。事務作業はかなりありますが、公務員というのはこういった事務処理が専門分野みたいなものですから、せっせとこなしています。
授業のシラバスの方も着々と進めているんですが、経済学部の学生諸君への授業やゼミはともかく、なくはないものの、やや経験薄い大学院の授業の方で少し考えるところがあります。すなわち、経済学の場合、大学院教育でかなり特徴的なのは、学部のころよりも計量ソフトウェアによるプログラミングの比重が増す点です。それほど高いレベルを要求されなければ、私はひと通り近いこなせる自信はありますが、自分で使うのと院生諸君に教えるのとでは少し勝手が違うような気がします。ということで、ネット情報ながら、参考にしたのは、順不同で以下の2つのサイトです。
上の画像はの参考サイトの上の方の経済学で使える統計ソフト6選から引用した 統計ソフトの見取り図 です。フツーのパソコンにプリインストールされている表計算ソフトの Excel は別にして、私は Eviews と Stata を候補に考えています。というのは、やっぱり、R はむずいからです。私自身は Excel のマクロを使って BASIC でプログラムが組めますので、それなりに使いこなせる方だと自負していますし、一応、R は統計局勤務時に研修で受講したりしたんですが、それでも R はむずい気がします。大学院生の手に余る気がしてなりません。私の方で十分に教えられない恐れもあります。従って、候補として残るのは、繰り返しになりますが、Eviews と Stata になります。私は過去の研究で、ストック・ワトソン型の確率的景気指数を求めるのに、状態空間モデルをカルマンフィルターで解くのに Eview を使ったことがあり、また、賃金センサスの個票を用いてミンサー型の賃金関数を推計するのに Stata も使ったこともあります。まあ、ほかに、マルコフ・レジーム・スイッチンゴ・モデルを使うのに RATS を使ったこともありますし、大昔には TSP を愛用していた時代もあります。でも、極めて大雑把な分類として、マクロの時系列データの分析には Eviews が適していて、マイクロな個票やパネル分析には Stata がいいんではないか、と考えています。さらに情報を収集して、また、着任後は院生諸君の希望も徴しつつ、いろいろと考えを巡らせたいと思います。
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コメント
なるほど、大学院で教えられるのですね。さすがです。私は理科系の出身のくせに、この手の数学的(統計的)処理は苦手であります。情報工学科より歴史学科の方が性に合っていたのかもしれません。
投稿: kincyan | 2020年2月12日 (水) 04時50分
私も経済学部よりも歴史のほうが良かったのかもしれませんが、今どきの経済学の大学院では数量分析が当たり前になっており、プログラミングはそれなりに教えねばなりません。
投稿: ポケモンおとうさん | 2020年2月13日 (木) 20時34分