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2020年2月13日 (木)

1月の企業物価(PPI)上昇率は原油高が一時的に押し上げ!

本日、日銀から昨年1月の企業物価 (PPI) が公表されています。統計ののヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は+0.9%の上昇と、10月から消費税率が引き上げられた影響でプラスが続いています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

1月の企業物価指数、前年比1.7%上昇 原油高が押し上げ
日銀が13日発表した1月の企業物価指数(2015年平均=100)は102.5と、前年同月比で1.7%上昇した。上昇は3カ月連続で、上昇率は18年11月以来の高さとなった。米中貿易協議の進展や米イラン関係の緊迫を受けた原油価格の高騰が、押し上げに寄与した。もっとも新型肺炎への懸念から原油価格は足元で下落しており、物価上昇への影響も一時的となりそうだ。
企業物価指数は企業同士で売買するモノの物価動向を示す。円ベースでの輸出物価は前年同月比で1.4%下落した。下落は9カ月連続。前月比では0.3%上昇した。輸入物価は前年同月比0.7%下落し、前月比では0.7%上昇した。
企業物価指数は消費税を含んだベースで算出している。19年10月の消費税率引き上げの影響を除くと、指数は前年同月比0.1%の上昇だった。増税の影響を除くベースでの前年同月比の上昇は8カ月ぶり。前月比では0.1%上昇した。
品目別に見ると石油・石炭製品や非鉄金属といった商品市況の影響を受けやすい品目の上昇が目立ち「企業の価格設定スタンスに基調的な変化はみられない」(日銀・調査統計局)という。日銀は「2月以降は新型肺炎への懸念を背景とした原油価格の下落が指数に相応の影響をもたらすとみられ、影響を注視していく」とした。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは下の通りです。上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率を、下は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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ということで、上のグラフのうちの上のパネルの国内物価の推移に示されているように、昨年2019年10月の消費税率引上げからジワジワと情報幅が拡大しています。ただ、これは、どちらかといえば、引用した記事にもある通り、国際商品市況における石油価格の上昇を反映したものであり、季節調整していない原系列の指数ながら、国内物価のうち石油・石炭製品の前月比上昇率は+2.9%、前年同月比は+9.2%に達しています。この石油価格の上昇は1月早々に、米軍がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害し、それを受けて、イランが報復措置を繰り出したことから、中東をめぐる地政学リスクの一時的な上昇に起因しており、足元では逆に中国の新型コロナウィルスの影響で石油価格は下落を強めています。私は石油価格については見識ないので、いつものように、マーケットに関するリポートを引用しておくと、みずほ証券のリポート「マーケット・フォーカス」では「20年の予想レンジを1バレル=50~70ドルで維持」と見ており、日本総研のリポート「原油市場展望」では一進一退の展開で50ドル台後半を中心としたボックス圏での推移」を予想しています。相変わらず、日銀の金融政策よりも原油価格の方が我が国物価への影響力が強いようです。

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