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2020年6月 9日 (火)

NBERが景気のピークは2月と同定し米国景気のリセッション入りを認定!!!

私宛てにもメールでお知らせが入ったんですが、NBERが米国景気の直近のピークは今年2020年2月であったと同定し、米国経済はリセッションにあると明らかにしました。なお、NBERからはpdfのステートメントもアップされています。まず、USA Today のサイトから関係する記事を手短に7パラだけ引用すると以下の通りです。

It's official: The US is in a recession, ending longest expansion in history
It's official: The United States is in a recession.
The National Bureau of Economic Research said Monday the U.S. economy peaked in February, ending the longest expansion in U.S. history at 128 months, or about 10½ years.
In truth, the announcement codifies the painfully obvious. States began shutting down nonessential businesses in mid-March to contain the spread of the coronavirus, halting about 30% of economic activity and putting tens of millions of Americans out of work.
The NBER called the recession just over three months after it began, the fastest such determination since the 1980 recession and far shorter than the typical nine months to a year, says Gregory Daco, chief U.S. economist of Oxford Economics.
NBER is a nonprofit organization that conducts research on a wide range of economic issues. But it's best known for its Business Cycle Dating Committee, which calls the beginnings and ends of recessions.
The expansion began in June 2009, ending the Great Recession that started in December 2007.
The economy's quarterly peak occurred in the fourth quarter of last year, NBER said.

記事にもある通り、月次データに基づく景気の山は2020年2月なんですが、四半期では2019年10~12月期と同定されています。月単位と四半期で異なるのはめずらしいと思いますので、NBERもステートメントの中でいろいろと言い訳をしていたりします。いくつか関連するグラフをmarketwatch.comのサイトから引用しておきたいと思います。

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まず、marketwatch.comのサイトから、Record U.S. expansion ended in February と題するグラフを引用しています。1990年代、主としてクリントン政権期の10年120か月を抜いて、2月を山とする今回の景気拡大期は128か月と最長を記録したことが示されています。

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次に、marketwatch.comのサイトから、Mass layoffs didn't begin until March と題するグラフを引用しています。主として、ここでは、米国経済のリセッションは3月に始まった、という点をレイオフの統計から主張しようとしているようです。しかし、私が理解する限り、NBERは景気の山が2月であったと同定したわけで、従って、3月からリセッションが始まっているということなのではないか、要するに違いはないのではないか、と思うのですが、よく判りません。このブログでも景気後退期に影をつけたグラフをしばしばお示ししていますが、少なくとも、私の認識では景気の山の翌月から景気後退が始まる、という認識で景気後退期に影をつけています。米国と日本では違ったりするんでしょうか?

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最後に、本日、厚生労働省から4月の毎月勤労統計が公表されています。従来からのサンプル・バイアスとともに、調査上の不手際もあって、統計としては大いに信頼性を損ね、このブログでも長らくパスしていたんですが、そろそろ、取り上げてみようかと考えてグラフを書いてみました。統計のヘッドラインとなる名目賃金は季節調整していない原数値の前年同月比で▲0.6%減少の27万5022円を示しています。実質賃金も同じく前年同月比▲0.7%の減少です。米国経済のリセッションのトピックに隠れて、こっそりと持ち出しておきたいと思います。

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