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2020年9月11日 (金)

マイナス幅を縮小させつつある企業物価指数(PPI)上昇率の先行きやいかに?

本日、日銀から8月の企業物価 (PPI) が公表されています。企業物価(PPI)のヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は▲0.5%の下落を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

8月の企業物価指数、前月比0.2%上昇 石油製品など寄与
日銀が11日発表した8月の企業物価指数(2015年平均=100)は100.4と、前月比で0.2%上昇した。上昇は3カ月連続。新型コロナウイルスの感染拡大で抑制されていた経済活動が徐々に再開する中、商品市況の回復が企業物価を押し上げた。
企業物価指数は企業同士で売買するモノの物価動向を示す。類別では、石油・石炭製品や非鉄金属の物価上昇への寄与度が大きかった。
ただ、企業物価を前年同月比でみると0.5%下落と、3月から下落が続いている。新型コロナが企業物価の重荷となっている状況は変わっていない。
円ベースでの輸出物価は前月比で0.4%上昇、前年同月比では1.5%下落した。円ベースでの輸入物価は前月比で1.2%上昇、前年同月比で10.9%下落した。
企業物価指数は消費税を含んだベースで算出している。消費増税の影響を除いた企業物価指数は前月比で0.2%上昇、前年同月比で2.1%下落した。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは下の通りです。上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率を、下は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影を付けた部分は景気後退期なんですが、このブログのローカルルールで勝手に直近の2020年5月を景気の谷として暫定的に認定しています。

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まず、企業物価(PPI)のヘッドラインとなる国内物価に関する日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスは、中央値で前月同月比▲0.5%の下落、ということでしたので、まさにジャストミートしました。企業物価(PPI)も、いずこも同じ新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により、昨年2019年10月からの消費税率引き上げの影響がまだ残っているにもかかわらず、国内企業物価の前年同月比で見て、3月▲0.5%とマイナスに転じ、4月にはマイナス幅を拡大して▲2.5%、そして、5月に▲2.8%で最大のマイナス幅を記録した後、6月▲1.6%、7月▲0.9%、そして、本日公表の直近で利用可能な8月統計では▲0.5%までマイナス幅が縮小してきています。ですから、各種経済指標とともに、企業物価(PPI)についても、今年2020年5月で底を打った可能性が高いと考えて差し支えありません。加えて、現在の国内景気だけから考えると、9月統計ではさらにマイナス幅を縮小させる、あるいは、プラスに転じる可能性も小さくないと私は期待しています。
ただし、企業物価(PPI)の先行きを考えると、第1に、何分、我が国の物価は石油価格に影響される部分が大きく、その意味で、国際商品市況に依存しています。例えば、8月統計の国内物価の前月比上昇率+0.2%への寄与を見ると、ガソリンをはじめとする石油・石炭製品の寄与が+0.23%に上っており、この石油・石炭製品で前月比上昇率を超えてしまいます。その意味で、国際商品市況次第で物価上昇率が振れる可能性も否定できません。加えて、第2に、9月統計ではインフレ目標に近づくとしても、10月には昨年の消費税率引上げの影響が剥落します。指数レベルではともかく、前年同月比上昇率では大きく下振れすることが確定しているわけです。何とも、物価の先行きについては評価し難いと考えざるを得ません。

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