経済協力開発機構(OECD)の「経済見通し中間報告」やいかに?
先週から昨日の4連休まで、論文を書いて紀要に投稿したり、野球を見たり、大学院の学位授与式に出席したりと、いろいろとやっていて、と言い訳しつつ、先週9月16日に公表された経済協力開発機構(OECD)による「OECD経済見通し中間報告」OECD Interim Economic Outlook をすっかり見逃していました。pdfの全文リポートや記者発表時のプレゼン資料などもアップされていて利用可能です。なお、サブタイトルは Living with Uncertainty とされています。不確実性は、もちろん、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に起因しています。まず、OECDのサイトから成長率見通しの総括表を引用すると以下の通りです。
上のグラフは、国名のアルファベット順でソートしてありますが、OECDのサイトにあるのはフラッシュであり、2019~2021の年の成長率でのソートも可能です。ということで、今年2020年の成長率でソートすると、我が日本は▲5.8%のマイナス成長であり、カナダとドイツに挟まれています。世界平均が▲4.5%、なぜか、OECD加盟国平均がないんですが、米国が▲3.8%、ユーロ圏欧州が▲7.9%、G20が▲4.1%ですから、まあ、日本の▲5.8%というのは、やや低いとはいえ、こんなもんか、というところです。
次に、上の画像は記者発表の際のプレゼン資料から引用しています。今回の経済見通しのキモとなる Key messages です。政策当局はまずまずよくやっていて、ロックダウン措置(confinement measures)は緩和されつつあるものの、まだ経済活動や心理的には弱いままで、政策的なサポートが必要、と結論しています。
そして最後に、OECD経済見通しのもっとも特徴的なCOVID-19第2波の感染拡大による2番底シナリオのグラフは上の通りです。リポート p.7 の Figure 6. A partial recovery is projected to continue を引用しています。ラインの色や実線・破線は凡例の通りです。今年2020年の10~12月期にもう一度、というか、第2波のCOVID-19の感染拡大の可能性については、私はまったく判りかねます。でも、決してゼロではないんだろうとも思います。
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