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2020年9月 9日 (水)

第一生命経済研リポート「アベノミクス総点検」と左派リベラルのアベノミクス評価やいかに?

やや旧聞に属する話題のような気がしますが、先週金曜日の9月4日に第一生命経済研から「アベノミクス総点検」と第するリポートが明らかにされています。

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いろんな論点があるんですが、私はアベノミクスについてはそれなりに評価しています。上のグラフは第一生命経済研のリポートから引用していますが、円安で株価以上に雇用が増加しているのが見て取れます。もちろん、非正規雇用が多くを占めるんではないかと軽く想像されますが、それでも雇用が増える方が減るよりいいに決まっています。私は官庁エコノミストであったころには最左翼の位置を占めていたんではないかと自負していますが、少なくとも、アベノミクスの経済政策は左派リベラルから見ても評価すべきものであったと考えています。加えて、アベノミクスの3本の矢の別枠ながら、賃上げを企業に要請したり、同一労働同一賃金などの評価できる雇用政策もあります。
ですから、今日の「しんぶん赤旗」の記事で昨日公表のGDP統計速報2次QEが下方修正された主因として設備投資を取り上げ、「安倍晋三政権が実施してきた大企業優遇政策の失敗を浮き彫り」と評価しているのは何とも理解に苦しみます。慶應義塾大学経済学部でマルクス経済学などの授業を担当している大西教授が昨年2019年11月号の『日本の科学者』に寄稿した「先鋭化する階級対抗と実現可能な経済政策」と題する小論で、左翼は一般的に政権党の逆を行って、世の趨勢に逆行するという特性がある旨が指摘されています。私は政権党のすべてを否定すればいいというものではないと考えます。アベノミクスの経済政策を左派リベラルがきちんと評価できないと、まだまだ2009年の政権交代後の混乱の記憶を持ち続けている国民は、安心して次の政権交代の意志を示すことが出来ないのではないか、と私は心配になってしまいます。もう一度、政権交代を強く強く待ち望んでいる左派エコノミストの切なる願いです。

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