日銀「さくらリポート」の景気判断は四国を除いて8地域で引き上げ!!!
昨日、日銀から10月の「さくらリポート」が公表されています。もちろん、pdfの全文リポートもアップされています。各地域の景気の総括判断と前回との比較は下のテーブルの通りで、四国を除いてすべての地域で景気判断が引き上げられています。このブログでは暫定的に今年2020年5月を景気の底と認定していますが、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大はまだ終息していないように見える一方で、地域の景気は上向いているところが多くなっています。
【2020年7月判断】 | 前回との比較 | 【2020年10月判断】 | |
北海道 | 新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、大幅に悪化している | ↗ | 新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、経済活動が徐々に再開するもとで、持ち直しつつある |
東北 | 新型コロナウイルス感染症の影響などから、悪化している | ↗ | 厳しい状態にあるが、持ち直しの動きがみられている |
北陸 | 新型コロナウイルス感染症の影響などから、大幅に悪化している | ↗ | 下げ止まっているものの、厳しい状態にある |
関東甲信越 | 内外における新型コロナウイルス感染症の影響により、きわめて厳しい状態にある | ↗ | 内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、経済活動が徐々に再開するもとで、持ち直しつつある |
東海 | 改善に向けた動きがみられ始めているが、厳しい状態にある | ↗ | 厳しい状態が続く中でも、持ち直している |
近畿 | 新型コロナウイルス感染症の影響により、悪化した状態が続いている | ↗ | 新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状態にあるが、足もとでは、持ち直しの動きがみられる |
中国 | 新型コロナウイルス感染症の影響から、大幅に悪化したあと、厳しい状態が続いている | ↗ | 新型コロナウイルス感染症の影響から、厳しい状態が続いているものの、持ち直しの動きがみられている |
四国 | 新型コロナウイルス感染症の影響から、一段と弱い動きとなっている | → | 新型コロナウイルス感染症の影響から、弱い動きが続いている |
九州・沖縄 | 新型コロナウイルス感染症の影響から悪化している | ↗ | 持ち直しの動きがみられるものの、厳しい状態にある |
繰り返しになりますが、四国を除いて、8地域で景気判断が上方修正されています。4月の景気判断では、軒並み、全地域で下方修正された後、7月には逆に全地域で上方修正され、今回10月の「さくらリポート」でも上方修正の地域が多くなっています。どうでもいいことながら、昨日の景気ウォッチャーの「霞ヶ関文学」と同じように、「悪化」から「厳しい状態」なら上方改定で、同じく、「厳しい状態」から「持ち直し」も上方改定のようです。四国の判断で「一段と弱い動き」の「一段と」が取れただけでは上方改定とは見なされないようです。「日銀文学」も同じようなものかもしれません。最後に、日経新聞と朝日新聞のニュースをご参考まで。
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