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2022年4月 7日 (木)

2か月連続で下降した景気動向指数CI一致指数の先行きをどう見るか?

本日、内閣府から2月の景気動向指数公表されています。統計のヘッドラインを見ると、CI先行指数が前月から▲1.6ポイント下降して100.9を示し、CI一致指数も▲0.1ポイント下降して95.5を記録しています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

2月の景気動向指数、2カ月連続悪化 感染拡大響く
内閣府が7日発表した2月の景気動向指数(CI、2015年=100)の速報値は、足元の経済動向を示す一致指数が前月比0.1ポイント低い95.5だった。2カ月連続の悪化となった。新型コロナウイルスの感染拡大で小売業や卸売業の販売がふるわなかった。内閣府は指数を基に機械的に作成する景気の基調判断を「足踏みを示している」に据え置いた。
一致指数を構成する10項目のうち集計済みの8項目をみると、3項目が低下に寄与した。コロナを受けた「まん延防止等重点措置」などで客足が遠のき、ホームセンターやデパートなどの販売が低迷した。金型やフラットパネルディスプレー向け製造装置などがふるわず資本財の出荷が減ったほか、エレベーターといった建設財も悪化した。
2~3カ月後の景気を示す先行指数は前月比1.6ポイント低い100.9と市場予想(1.7ポイント減)をやや上回った。ウクライナ情勢や資源価格の高騰、福島県沖地震による工場停止などが下振れリスクになる可能性がある。

包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、景気動向指数のグラフは下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた期間は景気後退期を示しています。

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ということで、統計作成官庁である内閣府では、昨年2021年9月統計から「足踏み」に下方修正して、本日公表の2月統計まで据え置かれていて、「足踏み」は6か月連続です。基準がどうなっているかというと、CI一致指数の「3か月後方移動平均(前月差)の符号がマイナスに変化し、マイナス幅(1か月、2か月または3か月の累積)が1標準偏差分以上」となっています。本日公表の2月統計では、3か月後方移動平均は昨年2021年11月統計から4か月連続でプラスに転じていますが、移動平均ではない当月の前月差が▲0.1のほぼ横ばいとはいえ、2か月連続のマイナスではどうしようもありません。ということで、2月統計についてCI一致指数を構成する系列を詳しく見ると、マイナスの寄与が大きい順に、投資財出荷指数(除輸送機械)、商業販売額(小売業)(前年同月比)、労働投入量指数(調査産業計)となっています。逆に、プラス寄与が大きい系列は 鉱工業用生産財出荷指数、有効求人倍率(除学卒)、耐久消費財出荷指数、輸出数量指数などとなっています。2月は新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のオミクロン型変異株の感染が拡大した時期ですし、2月末から現在まで新規感染者数が高止まりを続けています。というか、一部にはすでに感染拡大に入り、過去最高の新規感染者数を記録している県もあったりします。加えて、ロシアのウクライナ侵攻の影響により石油などの資源価格が高騰しており、コスト面からも日本経済の成長に重しとなっています。福島沖地震の影響により創業を中断している工場も少なくなく、何よりも、東北新幹線の全面開通はまだ1週間程度の期間を要するようです。コロナ、ウクライナ危機ともに、経済外要因の下振れリスクが高まっています。

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