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2022年8月29日 (月)

リクルートによる7月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給やいかに?

明日8月30日の雇用統計の公表を前に、ごく簡単に、リクルートによる7月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給の調査結果を取り上げておきたいと思います。参照しているリポートは以下の通りです。計数は正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、以下の出典に直接当たって引用するようお願いします。

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まず、いつものグラフは上の通りです。アルバイト・パートの時給の方は、前年同月比で見て、今年2022年4月+1.5%増、5月+2.8%増、6月+1.8%増の後、7月も+1.2%増となっています。5月の+2.8%増がやや外れ値なのか、それとも、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大とともにジワジワと上昇率が下がり始めているのか、やや物足りない伸びだという気がします。加えて、2020年1~4月のコロナ直前ないし初期には+3%を超える伸びを示したこともありましたので、この面からももう一弾の伸びを期待してしまいます。でも、時給の水準を見れば、昨年2021年年央からコンスタントに1,100円を上回る水準が続いており、かなり堅調な動きを示しています。最低賃金が時給当たりで約30円ほど上昇しますので、その影響がどのように出るか見極めたいと思います。他方、派遣スタッフの方は今年2022年4月+1.3%増、5月は横ばい、6月+0.8%増の後、7月は+1.5%増と、足元でやや伸びを高めています。
まず、アルバイト・パートの平均時給の前年同月比上昇率は、繰り返しになりますが、7月には+1.2%、+13円増加の1,126円を記録しています。職種別では、「営業系」(+69円、+5.6%)、「フード系」(+45円、+4.4%)、「製造・物流・清掃系」(+35円、+3.2%)、「事務系」(+19円、+1.5%)、「販売・サービス系」(+9円、+0.8%)、と多くの職種で増加を示していますが、「専門職系」(▲8円、▲0.6%)だけが前年同月比マイナスを記録しています。フード系は過去最高額だそうです。COVID-19の影響で営業の時短などがあっただけに、回復感も大きい気がします。なお、地域別でも関東・東海・関西のすべての地域でプラスとなっています。
続いて、三大都市圏全体の派遣スタッフの平均時給は、7月には+1.5%、+23円増加の1,591円になりました。職種別では、「クリエイティブ系」(+54円、+3.0%)、「製造・物流・清掃系」(+34円、+2.6%)、「医療介護・教育系」(+23円、+1.6%)、「オフィスワーク系」(+22円、+1.4%)、「営業・販売・サービス系」(+18円、+1.3%)、はプラスとなっている一方で、「IT・技術系」(▲12円、▲0.6%)だけがマイナスを記録しています。派遣スタッフの6つのカテゴリを詳しく見ると、「IT・技術系」の時給だけが2,000円を超えていて、段違いに高くなっていて、全体の平均を押し下げています。なお、地域別には、東海だけが前年同月比でマイナスながら、関東と関西はわずかながらプラスを記録しています。

基本的に、アルバイト・パートも派遣スタッフもお給料は堅調であり、足元では新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の新規感染者数や死者数が増加しているものの、7月までの順調な景気回復に伴う人手不足の広がりを感じさせる内容となっています。ただ、日本以外の多くの先進国ではインフレ率の高まりに対応して金利引上げなどの引締め政策に転じていることから、世界経済が景気後退の瀬戸際にあることは確実であり、また、国内でのCOVID-19の感染拡大もすごいので、今後の日本国内の雇用の先行きについては不透明であり、強い下振れ懸念が残ります。

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