マイナンバーカードに保険証機能を登録すると解除できない?
とても旧聞に属する話題で、9月23日付けの京都新聞で報じられていたのですが、我が家からもほど近い滋賀県栗東市役所で住民のマイナンバーカードを誤って健康保険証として使える「マイナ保険証」に登録していたところ、マイナンバーカードへの保険証機能の登録は解除できないそうです。まず、京都新聞のサイトから記事全文を引用します。
住民のマイナカードに誤って保険証機能を登録
滋賀・栗東市、「想定外」解除できず
滋賀県栗東市が、住民女性(50)のマイナンバーカードを誤って健康保険証として使える「マイナ保険証」に登録していたことが22日分かった。市は女性に謝罪した。国によると、登録は解除できないという。
女性の話では8月18日、マイナポイントが付与される公的給付金の受取口座をカードに登録しようと市役所を訪問。保険証機能は登録したくないと考え、窓口職員に意思を伝えたが、誤登録されたという。
市によると、職員は本来、タブレット端末の登録画面を本人に確認してもらい登録を進めるが、保険証のひも付けに関する職員の記憶が定かでない、という。
いったん登録したマイナ保険証が削除できないことに関し、厚生労働省は「削除手順を整備していない。ひも付けによる不利益がなく、こうした(削除)要望が出ると想定していなかった」とした上で「削除の要望が来ており、検討しているが、健康保険組合など保険者の協力が必要になる」と説明している。
女性は「職員から一言確認があれば防げたはず」と憤る。栗東市総合窓口課は「申し訳ない。申請手続きを進めるに当たり確認を確実に取るように周知している」と話す。
先週くらいの報道で、政府デジタル庁では、健康保険証を2024年に廃止した上でマイナンバーカードへ一本化するとの方針のようです。以下はいくつかの大手メディアの報道です。
- 朝日新聞: 政府、健康保険証を2024年秋に廃止 マイナンバーカード一本化へ
- 日経新聞: 現行の健康保険証、24年秋廃止へ マイナカード一体化
- NHK: 政府 再来年秋 健康保険証を廃止 マイナカード一体化発表
なお、政府デジタル庁における「マイナンバーカードの普及と健康保険証利用に関する関係府省庁会議」の第8回会議で厚生労働省から提出された資料「医療機関・薬局におけるオンライン資格確認の導入状況」によれば、マイナカードへの健康保険証の利用の登録は22,762,935件であり、6000万枚余りのマイナンバーカード交付枚数に対する割合は37.5%に上っているそうです。でも、 、と不安に受け止める国民は私だけなんでしょうか?
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コメント
ITに関する政府の施策は、若干不安ですね。本当の意味でのIT技術者がいないからなんでしょう。とくに1億人に対するサービスシステムを作るなんて、民間でもやった事のない世界です。
投稿: kincyan | 2022年10月22日 (土) 13時09分
>kincyanさん
>
>ITに関する政府の施策は、若干不安ですね。本当の意味でのIT技術者がいないからなんでしょう。とくに1億人に対するサービスシステムを作るなんて、民間でもやった事のない世界です。
私自身は、ある独立行政法人のシステムを構築する際に、当時の国鉄の「みどりの窓口」を参考にした記憶があります。でも、少なくとも、米国をはじめとする諸外国では国民全部を対象にしたナンバー管理をしていると理解していますので、我が国でもそれが出来るんではないか、と期待しています。
投稿: ポケモンおとうさん | 2022年10月22日 (土) 23時04分