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2022年11月28日 (月)

インテージによる店頭販売価格の値上げに関する調査結果やいかに?

本日11月28日、ネット調査大手のインテージから全国約6,000店舗より収集している全国小売店パネル調査(SRI+)のデータを基に、食品・日用雑貨など主な消費財を対象として店頭販売価格の値上げについて調査した結果が明らかにされています。まず、インテージのサイトから調査結果のポイントを4点引用すると以下の通りです。

[ポイント]
  • 大幅値上げの食用油のほか、マヨネーズ(126%)、マーガリン(117%)などの調味料も値上がり幅拡大
  • 主食のスパゲッティや小麦粉が約2割増、加工食品・嗜好品なども約1~2割の値上がり
  • 値上がり実感は食料品8割、飲料5割、飲食店4割と6月時点よりも強まる
  • 食費の節約では、「ポイントカード・クーポンの活用」が3割を超え人気、菓子や外食を減らすも2割

物価上昇、特に、エネルギーと食品価格の値上がりは国民生活を直撃しており、とても注目されているところです。図表を引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、インテージのサイトから スーパーマーケットとドラッグストアでの食品と日用品の平均価格 のテーブルを引用すると上の通りです。2020年費で+10%以上値上がりした品目を赤いフォントで示してあります。食品ではキャノーラ油やサラダ油といった食用油のほか、マヨネーズ、レギュラーコーヒーなどが+20%を超えて
大幅に値上がりしています。また、日用品ではアルミホイルの値上がりが目立っています。私の直感ながら、例えば、レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーの値上がり幅の違いなどを見るにつけ、加工度が高いほど生産過程でのコストアップの吸収が可能であるため、値上がりが抑えられている可能性があるような気もします。逆に、食料安平やアルミホイルは素材に近くて加工度がそれほど高くないため、コストアップを吸収できない可能性があるのではないか、と思ってしましまいます。でも、違っているかもしれません。すなわち、競争条件の違いとか、輸入比率の差とか、いろいろな要因があるのだろうとは想像します。

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続いて、インテージのサイトか値上がりを感じているもの のグラフを引用すると上の通りです。やっぱり、生活実感としても食料品とエネルギーが値上がりしていことは明らかです。私の実感としては、最近、ワインの値上げが大きくなっている気がします。また、テーブルは引用しませんが、食費節約の取組みとしては、「ポイントカードなどを活用」(41%)、「クーポンを活用」(34%)、「チラシなどを参考に特売品を購入」(33%)といったところが上げられています。食料品ですから「買わない」というわけにもいかないんだろうと思います。また、なぜか、インテージの調査ではエネルギー値上げに対する取組みがないのですが、やや気にかかるところです。今週の The Economist の特集はエネルギーの供給不安や価格高騰に対する Frozen out ということで、欧州が凍りついたイメージが表紙になっています。一般に、日本は欧州ほど高緯度ではないという見方はありえますが、これから本格化する冬の時期には日本でも暖房需要のためにエネルギーは必要不可欠です。移動に用いる自動車のためのガソリン需要だけではなく、暖房のためのエネルギー節約はどこまで可能なのか、私はとても不安です。

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