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2023年2月 2日 (木)

帝国データバンク「『食品主要195社』価格改定動向調査」やいかに?

一昨日1月31日に、帝国データバンクから「『食品主要195社』価格改定動向調査」の結果が明らかにされています。リポートでは、今年2023年に値上げする食品は調査対象となった主要食品メーカー195社で、4月までに1万品目を超え、足元で値上げの動きが収まる気配は見られない、としています。まず、帝国データバンクのサイトから主要な結論を3点引用すると以下の通りです。

調査結果
  1. 月間2000品目超の値上げ、夏まで常態化の可能性も 今後注目は「輸入小麦」と「飲料」
  2. 年内値上げは食品主要195社で1万品目突破 前年より3カ月早く到達
  3. 2月は加工食品で昨年以降最多の「値上げラッシュ」 3月には菓子が月間最多に

もちろん、pdfの全文リポートもアップされています。物価が上昇する中で、特に食品価格の動向は注目されるところですので、リポートから図表を引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、リポートから 2023年の食品値上げの品目数/月別 を引用すると上の通りです。2023年1月末までに決定した今年中の飲食料品値上げ品目数は、上場する主要105 社で1万482品目、非上場の主要90社で1572品目がそれぞれ予定されており、累計で1万2000品目を超え、4月1日までに累計で1万品目を突破します。特に、4月には輸入小麦の価格改定が控えており、その結果がどのように反映されるかは必ずしも十分に確定されていないものの、大きな注目の的となっています。当然に、改定幅次第では現在のところ値上げの動きが比較的沈静化しているパンなどの製品価格に波及する可能性が十分あります。ほかに、物流などのコスト増が続いていますので、かさ張って重い酒類や飲料の値上げ動向も注意が必要です。値上げの原因としては、原材料高を理由とするものが99.5%に達し、加えて、原油高などのエネルギー88%、プラスチック容器などの包装・資材71%、などが理由に上げられています。

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続いて、リポートから 主な食品分野 価格改定の動向 を引用すると上の通りです。品目別では、加工食品6657品目がもっとも多く、チルド麺や缶詰製品のほか、ウィンナー製品などの値上げが目立っています。次いで、ドレッシングや醤油、ポン酢製品を中心とした調味料2236品目、焼酎や輸入ワイン・ウイスキーなど酒類を中心にした酒類・飲料1810品目が続きます。

消費者サイドでは、値上げは消費抑制にしか働きませんが、企業サイドでは収益が改善される場合もありえます。それが従業員の所得に還元されれば、消費の停滞はいく分なりとも緩和される可能性もあります。コストダウンのための設備投資の動向も気にかかるところです。製品値上げの背景とした従業員への賃上げや設備投資など、企業行動に注目が集まります。

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コメント

物価上昇、ヒシヒシと感じます。昨日買ったトンカツが去年の2/3サイズでした。

投稿: kincyan | 2023年2月 3日 (金) 06時11分

>kincyanさん
>
>物価上昇、ヒシヒシと感じます。昨日買ったトンカツが去年の2/3サイズでした。

いや、まったくです。
大学キャンパスに来ているキッチンカーは鶏の唐揚げとお好み焼きとか、たこ焼きなどの粉もんがいくつかありますが、すでに値上げに踏み切った業者さんもあります。もちろん、価格を維持しているように見えながら、量を減らすステルス値上げもいっぱいあるんでしょう。スーパーでも飲食料が値上げラッシュです。食料品だけは買わないわけにもいかないので悩ましいところです。

投稿: ポケモンおとうさん | 2023年2月 3日 (金) 10時59分

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