映画「リボルバー・リリー」を見る
昨日8月21日、京都に出て、映画「リボルバー・リリー」を見て来ました。原作は、長浦京『リボルバー・リリー』(講談社文庫)で、私は、もちろん、映画を見る前に単行本の方の原作を読んでいます。
舞台は大正時代、関東大震災の翌年を舞台にしています。痛快なアクション映画であり、陸軍と巨大な暴力団という敵から中学生の少年を守るリリー、こと、小曽根百合の逃避行という、一言でいえば、そういうことなのですが、なぜ逃げるのかという部分は、原作では非常に深い謎であり、私はむしろミステリに分類すべきであろうと考えています。ただ、原作と違って映画では、弁護士の岩見がごく軽く情報を仕入れてきたりします。
原作の小説を読んだ上で、映画を見るに当たっての不安、というか、疑問が2点ありました。第1に、原作ではリリーこと小曽根百合がアラサーなのに、アラフォーの綾瀬はるか主演でいいのか、という点と、喫煙シーンがやたらと多いのをどう処理しているか、でした。結論からいって、よく判りませんでした。
綾瀬はるか主演に関しては、まあ、人生50年時代の大正時代の物語ですので、10歳くらいふけた役者さんでもいのかな、という気はします。そして、私の不勉強のため、アラサーで綾瀬はるかに代わる女優は誰がいいのか、と問われれば、回答を持ち合わせません。したがって、合格点ながら、100点では決してなく、まあ、75点か80点か、といったあたりです。第2に喫煙シーンについては、私なら喫煙シーンはすべてカットするのですが、監督のお考えなのか、ほぼほぼ原作通りに役者さんが喫煙していた気がします。ここまで堂々と喫煙シーンを盛り込むと、まあ、大正時代という時代背景からして仕方ない、と考える人が多そうな気がします。これも75点か80点くらいの処理だと思います。アクションシーンは、前々から想像していた通り、訓練された陸軍部隊に少数の民間人が挑むわけで、荒唐無稽としか思えませんでしたが、それをいいだせば、ドラえもんの道具だってそうです。そこはスルーするしかないと思います。
そういう意味で、興行成績が第1週の7位くらいで、やや振るわない、という報道を見かけたのですが、まあそうだろうと思います。私も映画化はされたものの、原作をしっかり読んでおけば十分、映画を見るのはオマケのようなもので、決して原作の読書にプラスアルファが大きいわけではない、と結論しておきます。
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