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2024年5月 1日 (水)

インテージによるゴールデンウィークに関する調査結果やいかに?

すでに、一昨日のうちに今年2024年のゴールデンウィークの前半が終了しましたが、遅ればせながらで、先週の4月23日に、インテージによるゴールデンウィーク調査の結果が明らかにされています。まず、ポイントを5点インテージのサイトから引用すると以下の通りです。

[ポイント]
  • ゴールデンウィーク(GW)予算は平均27,857円で横ばい。増加、減少の理由はともに「物価高・円安」が上位
  • 物価高や円安のGWへの影響、「かなり影響する」「やや影響する」を合わせると63.4%
  • 近々給料が「増える」との回答は16.9%。ただし給料増の人もGWの予算は半数が「変わらず」と財布のひも固く
  • 予定TOP3は「自宅で過ごす」「外食に行く」「ショッピングに行く」。上位は昨年同様もショッピングは大幅減
  • 「国内旅行」、「海外旅行」ほぼ増えず。ただし国内予算は平均81,310円で昨年(71,809円)より約1万円増加

エコノミストとして、ご予算に関する調査結果を中心に、グラフを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、インテージのサイトから GWにかける予算(平均)過去3年との比較 を引用すると上の通りです。今年2024年の予算増加の理由としては、「外出や人に会う機会が増えるから」というディマンド・プルの要因が33.3%でもっとも高く、次いで、「物価高・円安だから」というコスト・プッシュの要因が31.9%に上っています。カレンダー要因もあり、評価は人によって違うのでしょうが、今年のGWは3連休の週末の後、平日が3日はさまって、もう一度4連休の週末となりますから、やや連続した休みが取りにくい気もします。

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続いて、インテージのサイトから 物価高や円安は、GWの予定にどの程度影響(予算を減らしたり行動を控えたり)するか を引用すると上の通りです。物価高や円安が今年のGWにかける予算への影響の質問については、「かなり影響する」と「やや影響する」を合わせて63.4%でした。まあ、当然影響するのだろうと思います。グラフは引用しませんが、財源についてもインテージでは質問しており、GWの予算が「増えそう」と回答したのは給料が増える人で33.7%に上っていて、給料が変わらない人や減る人に比べて、当然ながら、高い比率になっています。

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続いて、インテージのサイトから 国内旅行予算(平均)昨年との比較 を引用すると上の通りです。「海外旅行」の回答はコロナ禍前の2019年には1.7%だったのですが、2023年0.8%、2024年1.0%と半分近くに減少していて、少し参考にはしにくい気がします。国内旅行については、宿泊なしも含めれば、2022年12.4%、2023年14.4%から2024年は15.6%までジワジワと増加を示しています。その予算も上のグラフの通り、昨年2023年の71,809円から今年は81,310円に10,000円近く跳ね上がっています。ただし、予算増の見通しについても、前向きな回答がある一方で、宿泊費の値上げや物価高に関する理由も少なからず上げられています。

私も場合は、今週の月曜日のように、祝日でありながら授業日に割り振られていたりして、なかなか遠出することが難しいのですが、後半4連休のお天気はよさそうですし、近場でゴールデンウィークを楽しみたいと思います。

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コメント

若い人にはドンドン使ってほしいものです。私のような老人は、連休中はひっそり家の周辺で自転車に乗るのみです。それにしても外人観光客の多い事。ありがたい事ですが。

投稿: kincyan | 2024年5月 3日 (金) 11時13分

>kincyanさん
>
>若い人にはドンドン使ってほしいものです。私のような老人は、連休中はひっそり家の周辺で自転車に乗るのみです。それにしても外人観光客の多い事。ありがたい事ですが。

いや。今の時代、むしろ高齢層の方に金銭的余裕、というか、購買力があるような気がしないでもありません。
それから、インバウンド観光客については、少なくとも、私が身近に接した京都ではオーバーツーリズムに陥っていて、サステイナビリティがあるのだろうか、とやや疑問に感じてしまいます。

投稿: ポケモンおとうさん | 2024年5月 3日 (金) 15時12分

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