世界経済フォーラムによる「ジェンダーギャップ報告書」やいかに?
一昨日6月12日、ダボス会議を主催する世界経済フォーラム(WEF)から今年度2024年版の「ジェンダーギャップ報告書」Global Gendaer Gap Report 2024 が明らかにされています。日本はわずかに+0.001ポイントながら昨年からスコアを伸ばして0.647を記録し、調査対象146か国のうちの118位にランクされました。昨年ランクは125位でしたので、ホンのちょっぴりランクも上げました。下のカントリーノートはリポート p.217 から引用しています。
この指数は経済、教育、健康、政治の4分野のコンポーネントからなり、満点は1.000です。まあ、今さらいうべき言葉もないのですが、昨年2023年は満点で世界のトップだった教育分野も今年2024年は▲0.003ポイント悪化して世界の47位に交代していますし、上のレーダーチャートから明らかなように、政治分野と経済分野のスコアが特に悪いことは明らかであり、政治分野は満点1.000に対してわずかに0.057だったりします。学校の100点満点のテストでいえば、わずかに5点とか、6点なわけです。私の勤務する大学では単位は認められません。その意味では、経済分野も100点満点の56点ですから、60点を必要とするので単位を落としています。
最近、大学で教員をしている役所の後輩がSNSに投稿したクズネット教授の言葉があります。すなわち、
"There are four kinds of countries in the world: developed countries, undeveloped countries, Japan and Argentina."
つまり、「世界には4種類の国があって、先進国はずっと先進国のままだし、後進国はずっと後進国のままである、例外は、後進国から先進国になった日本と先進国から後進国になったアルゼンチンである」という含意なのですが、私は後輩のSNSの投稿に対して、今世紀半ばにクズネッツ教授が生き返ったら、ご自分の誤りを認めて、以下のように言い直すだろう、とコメントしておきました。すなわち、
"There are three kinds of countries in the world: developed countries, undeveloped countries, and Japan and Argentina."
ここまでジェンダーギャップを放置すると、日本も遠からず undeveloped countries の仲間入りをするという気がします。ひょっとしたら、もうすでにそうなのかもしれません。
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