« 1-3月期法人企業統計では企業業績の伸びと投資や賃金の停滞が確認される | トップページ | OECD Digital Economy Outlook 2024 に見る日本のAI研究の現状やいかに? »

2024年6月 4日 (火)

世界銀行 State and Trends of Carbon Pricing 2024 に見る日本のカーボン・プライシングの現状やいかに?

やや旧聞に属するトピックながら、世界銀行から State and Trends of Carbon Pricing 2024 と題する年次リポートが公表されています。2023年にはカーボン・プライシングによる歳入が1040億ドルに達したことが明らかにされています。もちろん、pdfファイルの全文リポートもアップロードされています。

photo

上のグラフはpdfファイルの全文リポート p.25 から FIGURE 7 Prices and coverage across ETSs and carbon taxes, as of April 1, 2024 を引用しています。カーボン・プライシングには2種類あり、炭素税(CT)と排出権取引(ETSs)となりますが、その両方をプロットしています。少し薄い緑色でUS$63-127のレンジをカバーしているのは、2030 price range recommended by the High-Level Commission on Carbon Prices to limit temperature rise to well below 2℃ ということになります。左に見える赤い矢印は我が国の炭素税(CT)であり、世界的に見ても非常に低い税率となっています。右の上向きの青い矢印は東京が設定している排出権取引(STSs)ですが、これでもまだ推奨レンジのはるか下方でしかありません。いずれにせよ、我が国のカーボンニュートラルに向けたカーボン・プライシングは世界の中でも際立って遅れていることを改めて実感しました。

|

« 1-3月期法人企業統計では企業業績の伸びと投資や賃金の停滞が確認される | トップページ | OECD Digital Economy Outlook 2024 に見る日本のAI研究の現状やいかに? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 1-3月期法人企業統計では企業業績の伸びと投資や賃金の停滞が確認される | トップページ | OECD Digital Economy Outlook 2024 に見る日本のAI研究の現状やいかに? »