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2024年9月27日 (金)

リクルートによる8月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給やいかに?

来週10月1日の雇用統計の公表を前に、ごく簡単に、リクルートによる3月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給の調査結果を取り上げておきたいと思います。参照しているリポートは以下の通りです。計数は正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、以下の出典に直接当たって引用するようお願いします。

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いつものグラフは上の通りです。アルバイト・パートの募集時平均時給の方は、前年同月比で見て、4月+3.8%増から5月+3.1%増、6月+2.0%増とやや上昇幅が縮小していたのですが、7月には+2.6%増の後、直近で利用可能な8月には+2.9%増となりました。先週公表された消費者物価指数(CPI)上昇率が8月統計でヘッドライン+3.0%、生鮮食品を除くコア+2.8%でしたから、今年に入ってから、ようやくアルバイト・パートの賃金上昇は物価上昇に均衡しつつある、と考えています。募集時平均時給の水準そのものは、2021年年央からコンスタントに1,100円を上回る水準が続いており、現在、報じられている最低賃金と比較しても、かなり堅調な動きを示しています。他方、派遣スタッフ募集時平均時給の方は、4月+1.7%増、5月+1.5%増、6月+1.3%増、7月+2.5%増に続いて、8月は+1.5%増と、まずまず底堅い動きながら、CPI上昇率には追いついていません。アルバイト・パートの時給の方はここ何ヶ月か横ばいなのですが、10月からの最低賃金の施行とともに、少し上向くことを期待しています。
三大都市圏全体のアルバイト・パートの平均時給の前年同月比上昇率は、繰り返しになりますが、8月には前年同月より+2.9%、前年同月よりも+34円増加の1,190円を記録しています。職種別では前年同月と比べて伸びの大きい順に、「販売・サービス系」(+43円、+3.8%)と「事務系」(+46円、+3.8%)、「専門職系」(+45円、+3.4%)、「フード系」(+35円、+3.1%)、まで平均よりも高い伸びを示していて、「製造・物流・清掃系」(+31円、+2.7%)、「営業系」(+24円、+2.0%)は伸び率は小さいものの、すべての職種で前年同月比プラスとなっています。また、地域別でも関東・東海・関西のすべての三大都市圏で前年同月比プラスとなっています。
続いて、三大都市圏全体の派遣スタッフの平均時給は、8月には前年同月より+1.5%、+25円増加の1,669円になりました。職種別では、「オフィスワーク系」(+47円、+2.9%)、「製造・物流・清掃系」(+29円、+2.1%)、「IT・技術系」(+21円、+0.9%)と「医療介護・教育系」(+13円、+0.9%)、「営業・販売・サービス系」(+6円、+0.4%)、の5業種は前年比でプラスの伸びを示しましたが、「クリエイティブ系」(▲15円、▲0.8%)だけは減少を示しています。なお、地域別では関東・東海・関西のすべての三大都市圏でプラスとなっています。

アルバイト・パートや派遣スタッフなどの非正規雇用は、従来から、低賃金労働であるとともに、「雇用の調整弁」のような不安定な役回りを演じてきました。直近で利用可能な8月統計で見ると、やっぱり、賃上げ率は消費者物価上昇率に届いているかどうか怪しいところです。

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