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2024年10月20日 (日)

やっぱり東大生の公務員離れは進んでいるのか?

やや旧聞に属する話題かもしれませんが、10月12日付けのAERAdot.にて「『東大から霞が関のエリートコース』は過去に 東大生の官僚離れ進む」と題する記事が掲載されています。まず、この記事に示されている 国家公務員試験(総合職・春試験) 合格者の出身大学ランキング を引用すると以下の通りです。

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どうしてこの記事に注目したかというと、私の勤務校が東大と京大に続いて3位にランキングされるようになり、大学当局か、卒業生の校友会か、忘れたのですが、大いにプレーアップして取り上げていたからです。実は、私は60歳の定年までキャリアの国家公務員として霞が関近辺に勤務しただけではなく、もう四半世紀も前のことになりますが、人事院に併任されて当時のキャリア公務員試験の試験委員をして問題作成などに携わった経験もあります。ですから、まあ、平均的な日本国民よりもキャリア公務員との関係が深い方だと自負しています。
ただ、本件については、(1) 校友会ビュー、すなわち、私の勤務校の学生諸君ががんばって東大生や京大生を、言葉は悪いんですが、蹴落として3倍増を果たしてランクアップしたのか、それとも、(2)AERAビュー、すなわち、 東大生や京大生が国家公務員のジョブに魅力を感じなくなって志願者が減った結果、私の勤務校の学生がランクアップしたのか、どちらが正しいのかというと、やや不明な部分があります。私自身はこういった因果関係については不熱心で、一方が他方に対して、文字通り、一方的な原因で他方が原因、というケースは、なくはないものの、両方が相互に原因となり結果となっている場合が少なくない、と考えています。ですので、それほど因果関係の探索にコストをかける方のエコノミストではないと、自分自身をみなしています。ただ、どちらかといえば、校友会ビューよりも、東大生が公務員に魅力を感じなくなった、とするAERAビューの方に、ホンの少し分があるような気がしないでもありません。

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コメント

R大学凄い。私や息子の大学より上ですね。私大のなかでも群を抜いています。腐ったとはいえ国家公務員ですもの。息子は15年前に国家公務員試験に落ちました。志はあったのですが。

投稿: kincyan | 2024年10月22日 (火) 07時56分

>kincyanさん
>
>R大学凄い。私や息子の大学より上ですね。私大のなかでも群を抜いています。腐ったとはいえ国家公務員ですもの。息子は15年前に国家公務員試験に落ちました。志はあったのですが。

すごいですよね。合格者3倍増で3位に大躍進です。もう上にいるのは東大と京大だけです。
トップ校が減少したところに、スコンとうまく割って入ったのだろうという気がします。それはそれで素晴らしいことです。
願わくば、合格者が大きく増えたので、採用者もぐんと伸ばしてほしいところです。

投稿: ポケモンおとうさん | 2024年10月23日 (水) 17時36分

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