リクルートによる11月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給やいかに?
明日12月27日の雇用統計の公表を前に、ごく簡単に、リクルートによる3月のアルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給の調査結果を取り上げておきたいと思います。参照しているリポートは以下の通りです。計数は正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、以下の出典に直接当たって引用するようお願いします。

いつものグラフは上の通りです。アルバイト・パートの募集時平均時給の方は、前年同月比で見て、10月の+3.0%増の後、直近で利用可能な11月には+3.7%増となりました。先週11月22日に総務省統計局から公表された消費者物価指数(CPI)上昇率が11月統計でヘッドライン+2.9%、生鮮食品を除くコア+2.7%でしたから、アルバイト・パートの賃金上昇は物価上昇をやや上回った可能性が高い、と考えています。募集時平均時給の水準そのものは、2021年年央からコンスタントに1,100円を上回る水準が続いており、今年2024年10-11月で1,200円に達しています。ですので、現在、報じられている最低賃金と比較しても、かなり堅調な動きと私は受け止めています。他方、派遣スタッフ募集時平均時給の方は、9月+3.1%増の後、10月+1.4%増に続いて、11月は▲1.6%減ですから、前年同月比上昇率で見て急降下しています。もちろん、CPI上昇率には追いついていません。
三大都市圏全体のアルバイト・パートの平均時給の前年同月比上昇率は、繰り返しになりますが、11月には前年同月より+3.7%、前年同月よりも+43円増加の1,221円を記録しています。職種別では前年同月と比べて伸びの大きい順に、「専門職系」(+67円、+5.0%)、「販売・サービス系」(+52円、+4.5%)、「フード系」(+41円、+3.6%)、「事務系」(+43円、+3.5%)、「製造・物流・清掃系」(+40円、+3.4%)、「営業系」(+13円、+1.1%)と、すべての職種で前年同月比プラスとなっています。また、地域別でも関東・東海・関西のすべての三大都市圏で前年同月比プラスとなっています。
続いて、三大都市圏全体の派遣スタッフの平均時給は、11月には前年同月より▲1.6%、▲27円減少の1,666円となりました。職種別では、「オフィスワーク系」(+53円、+3.3%)、「製造・物流・清掃系」(+40円、+2.9%)、「医療介護・教育系」(+4円、+0.3%)、の3業種は前年比でプラスの伸びを示しましたが、「営業・販売・サービス系」(▲17円、▲1.1%)、「クリエイティブ系」(▲24円、▲1.3%)、「IT・技術系」(▲130円、▲5.7%)、は減少を示しています。なお、地域別では関西でプラスとなっているものの、関東・東海では前年同月比マイナスとなっています。
アルバイト・パートや派遣スタッフなどの非正規雇用について11月の調査結果を見る限り、アルバイト・パートでは消費者物価(CPI)上昇率を上回る時給の上昇が見られた一方で、派遣社員の時給引上げ率はマイナス、という結果です。
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コメント
当然の結果とは言え、今までが上がらな過ぎたのでしょうね。リタイアして8年、賃金上昇なんて遠い昔の話になりました。
投稿: kincyan | 2024年12月27日 (金) 12時05分
>kincyanさん
>
>当然の結果とは言え、今までが上がらな過ぎたのでしょうね。リタイアして8年、賃金上昇なんて遠い昔の話になりました。
まったくですね。
日本の賃金は30年間でほぼほぼ横ばいでしたから、そんなでは先行き見通しも立たないでしょうし、これからは、お給料の上がる世の中になって欲しいと思います。
投稿: ポケモンおとうさん | 2024年12月28日 (土) 17時28分