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2025年1月 8日 (水)

2か月ぶりの低下となった2024年12月の消費者態度指数

本日、内閣府から昨年2024年12月の消費者態度指数が公表されています。12月統計では、前月から+0.2ポイント上昇して36.4を記録しています。まず、ロイターのサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです

消費者態度指数、12月は0.2ポイント低下 2カ月ぶりマイナス
内閣府が8日に発表した12月消費動向調査によると、消費者態度指数(2人以上の世帯・季節調整値)は、前月から0.2ポイント低下の36.2と、2カ月ぶりのマイナスとなった。
同指数を構成する4つの指標のうち、耐久消費財の買い時判断が0.5ポイント、暮らし向きが0.2ポイント悪化したことが響いた。収入の増え方は前月比横ばい、雇用環境は0.2ポイント改善した。
<冬物野菜高騰、物価見通しに影響か>
暮らし向き指標の悪化について内閣府では「物価上昇が影響した可能性がある」(幹部)とみている。
内閣府は消費者態度指数の基調判断を7カ月連続で「改善に足踏みがみられる」に据え置いた。
1年後の物価が上昇するとの回答比率は前月比0.5ポイント上昇して93.7%だった。
1年後物価が5%以上上昇するとの回答比率が前月の47.5%から48.4%に拡大し、1年2カ月ぶりの水準となった。内閣府は「冬物野菜の価格高騰を反映した可能性がある」と説明した。

いつもながら、的確に取りまとめられた記事だという気がします。続いて、消費者態度指数のグラフは下の通りです。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。影を付けた部分は景気後退期となっています。

photo

消費者態度指数を構成する4項目の指標について前月差で詳しく見ると、「雇用環境」が+0.2ポイント上昇し41.2、「収入の増え方」は前月から横ばいで40.2となった一方で、ほかの項目は軒並み低下を示し、「耐久消費財の買い時判断」が▲0.5ポイント低下し29.4、「暮らし向き」も▲0.2ポイント低下し34.1となりました。統計作成官庁である内閣府では、基調判断を「改善に足踏みがみられる」で据え置いています。7か月連続の据え置きです。私は従来から主張しているように、あるいは、引用した記事にもあるように、いくぶんなりとも、消費者マインドは物価上昇=インフレに連動している部分があります。1970年代前半の狂乱物価の時期は異常な例としても、デフレ前であれば、インフレになれば価格が引き上げられる前に購入するという消費者行動だったのですが、デフレを経て、物価上昇により消費者が買い控えをする行動が目につきます。こういった消費者行動の経済分析が必要だという気がしています。というか、私も研究をしているわけですので、少し考えたいと思います。
また、インフレに伴って注目を集めている1年後の物価見通しは、5%以上上昇するとの回答が11月統計の47.5%から本日公表の12月統計では48.4%に上昇する一方で、2%以上5%未満物価が上がるとの回答は34.1%から33.7%に低下し、物価上昇を見込む割合は93.7%と前月11月統計から+0.5%ポイント上昇し高い水準が続いています。

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