さらに上昇して持ち直しが続く11月の消費者態度指数
本日、内閣府から11月の消費者態度指数が公表されています。11月統計では、前月から+1.7ポイント高い37.5を記録しています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。
11月消費者心理、4カ月連続改善 基調判断「持ち直している」維持
内閣府が2日発表した11月の消費動向調査で、消費者態度指数(2人以上世帯、季節調整値)は前月より1.7ポイント高い37.5だった。4カ月連続で改善した。基調判断は「持ち直している」で据え置いた。
11月6~20日に調査した。指数を構成する4項目すべてが4カ月連続で前月から上昇した。「耐久消費財の買い時判断」は2.0ポイント、「暮らし向き」は1.9ポイント上がった。
株式や土地などの値動きを聞いた「資産価値」についても0.3ポイント上がり、7カ月連続で上昇した。
1年後の物価が「上昇する」とする回答は依然として9割を超えた。このうち「5%以上」を見込む割合は前月から5.8ポイント低下し、44.7%となった。2024年8月以来の低い水準で、内閣府の担当者は「コメや野菜の価格高騰が一時期より落ち着いたことが背景にあるのではないか」と指摘した。
いつもながら、的確に取りまとめられた記事だという気がします。続いて、消費者態度指数のグラフは下の通りです。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。影を付けた部分は景気後退期となっています。

消費者態度指数を構成する4項目の指標について前月差で詳しく見ると、「耐久消費財の買い時判断」が+2.0ポイント上昇して30.9、「暮らし向き」が+1.9ポイント上昇し36.2、「雇用環境」が+1.6ポイント上昇して41.7、「収入の増え方」が+1.0ポイント上昇し41.0と、消費者態度指数を構成する4項目すべてが上昇しました。統計作成官庁である内閣府では、基調判断を「持ち直している」で据え置いています。先月10月統計で上方修正してから、2か月連続の「持ち直している」という判断です。私が従来から主張しているように、いくぶんなりとも、消費者マインドは物価上昇=インフレに連動している部分があります。総務省統計局による消費者物価指数(CPI)のヘッドライン上昇率は、今年2025年に入ってから1月+4.0%をピークに徐々に低下を続けており、8月+2.7%まで減速したのに続いて、9月+2.9%、10がつ+3.0%と小幅に加速し、依然として+2%の日銀物価目標を越えていますが、この半年ほどでやや落ち着きを取り戻し始めています。インフレとデフレに関する消費行動は、1970年代前半の狂乱物価の時期は異常な例としても、1990年代後半にデフレに陥る前であれば、インフレになれば価格が引き上げられる前に購入するという消費者行動だったのですが、バブル経済崩壊後の長い長い景気低迷機を経て、物価上昇により実質所得の減少が目立って実感されるようになったのか、消費者が買い控えをする行動が目につくように変化したのかもしれません。
また、引用したキジでも言及されているように、物価上昇に伴って注目を集めている1年後の物価見通しは、5%以上上昇するとの回答が10月統計の50.5%から、11月統計では44.7%に低下しています。今年2025年4月には60%に達していたことを考えれば、徐々に割合が低下してきたことは事実です。他方で、2%以上5%未満物価が上がるとの回答が34.6%を占めており、これらも含めた物価上昇を見込む割合は90.6%と高い水準が続いています。引用した記事の最後のパラにもあるように、コメ価格の落ち着きが背景にあっても、まだ、物価上昇への危惧は払拭されていません。
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