CI一致指数が下降した11月の景気動向指数
本日、内閣府から昨年2025年11月の景気動向指数が公表されています。統計のヘッドラインを見ると、CI先行指数は前月から+0.7ポイント上昇の110.5を示した一方で、CI一致指数は▲0.7ポイント下降の115.2を記録しています。まず、統計のヘッドラインを報じる記事をロイターのサイトから報道を引用すると以下の通りです。
景気一致指数11月は3カ月ぶり悪化、先行は7カ月連続で改善=内閣府
内閣府が9日公表した2025年11月の景気動向指数速報(2020年=100)によると、足元の景気を示す一致指数は前月比0.7ポイント低下の115.2となり、3カ月ぶりに悪化した。一致指数から一定のルールで決まる基調判断は「下げ止まりを示している」で据え置いた。一方、先行指数は同0.7ポイント上昇の110.5と7カ月連続で改善した。
一致指数を大きく下押ししたのは鉱工業生産、卸売販売額、鉱工業生産財出荷など。自動車部品や半導体メモリの減産、ノートパソコン出荷減などが響いた。輸出数量指数や投資財出荷は改善した。輸出は欧米、アジア向けいずれも好調。半導体製造装置の出荷増も寄与した。
先行指数の改善に寄与したのは消費者態度指数や新規求人数、マネーストックなど。新設住宅着工面積は3カ月ぶりに悪化した。
いつもながら、包括的によく取りまとめられている印象です。続いて、景気動向指数のグラフは下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた期間は景気後退期を示しています。

繰返しになりますが、11月統計のCI一致指数は、前月から▲0.7ポイント下降しました。加えて、内閣府のプレスリリースによれば、3か月後方移動平均は2か月連続の上昇で前月から+0.66ポイント上昇した一方で、7か月後方移動平均は前月から▲0.07ポイント下降し、こちらは2か月ぶりの下降となっています。統計作成官庁である内閣府による基調判断は、5月統計から「下げ止まり」に下方修正されましたが、今月11月統計でも「下げ止まり」に据え置かれています。私はいろいろと紆余曲折を経つつも、米国経済がソフトランディングに成功するとすれば、そう簡単には日本経済が景気後退局面に入ることはない、と考えています。ただし、米国経済でも日本経済でもまだまだインフレが高止まりしており、特に、日本ではすでに景気回復・拡大局面の後半に入っている点は忘れるべきではありません。加えて、長期金利が2%近傍となっている中で、多くのエコノミストが円高を展望して待ち望んでいる金融引締めは景気を下押しすることが明らかであり、引き続き、注視する必要があるのは当然です。
CI一致指数を構成する系列を前月差に対する寄与度に従って詳しく見ると、生産指数(鉱工業)の+▲0.46ポイント、次いで、商業販売額(卸売業)(前年同月比)が▲0.42ポイント、鉱工業用生産財出荷指数が▲0.35ポイント、耐久消費財出荷指数が▲0.18ポイント、などが下降の方向でいます。逆に、輸出数量指数が+0.39ポイント、投資財出荷指数(除輸送機械)が+0.33ポイント、営業利益(全産業)は+0.11ポイント、などが上昇の方向で寄与しています。ついでに、前月差+0.7ポイントと上昇したCI先行指数の上昇要因も数字を上げておくと、消費者態度指数が+0.71ポイント、新規求人数(除学卒)が+0.40ポイント、マネーストック(M2)(前年同月比)が+0.28ポイントなどとなっています。
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