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2026年2月20日 (金)

日銀物価目標の+2%を記録した1月の消費者物価指数(CPI)

本日、総務省統計局から1月の消費者物価指数 (CPI) が公表されています。生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPI上昇率は、季節調整していない原系列の前年同月比で見て、前月からさらに減速して+2.0%を記録しています。日銀物価目標の+2%が達成された形です。ただ、日銀の物価目標である+2%以上の上昇は2022年4月から45か月、すなわち、4年近く続いています。生鮮食品を含むヘッドライン上昇率は+1.5%まで減速している一方で、生鮮食品とエネルギーを除く総合で定義されるコアコアCPI上昇率は+2.6%となっています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

1月の消費者物価2.0%上昇、2カ月連続で伸び縮小 ガソリン減税で
総務省が20日発表した1月の消費者物価指数(CPI、2020年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合が112.0となり、前年同月と比べて2.0%上昇した。伸び率は2カ月連続で縮み、24年1月以来の低い水準となった。25年末のガソリン税の旧暫定税率廃止でエネルギー価格が下がっている。
QUICKが事前にまとめた市場予測の中央値も2.0%の上昇だった。小数点以下を見ても、22年4月から46カ月連続で日銀の物価安定目標である2%を上回っている。
エネルギー価格は5.2%の低下で、2カ月連続で下落した。減税などでガソリン価格が14.6%下がっている。電気代は1.7%、都市ガス代は3.7%それぞれ低下した。
生鮮食品を除いた食料の上昇率は6.2%だった。6カ月連続で伸びは縮んだ。24年夏ごろから価格が上がっていたコメ類は27.9%となった。高い伸びが続くものの、上昇率は落ち着きつつある。
原材料価格の上昇などを受け、おにぎりの伸び率は11.8%、外食のすしは7.0%だった。主産地ブラジルでの天候不良によってコーヒー豆は51.0%、原材料のカカオが高騰しているチョコレートは25.8%と高い伸びが続く。
インバウンド(訪日外国人)需要の高まりを背景に、宿泊料は6.0%上がった。
生活実感に近い生鮮食品も含めた総合は1.5%の上昇だった。22年3月以来、3年10カ月ぶりに2%を下回った。前年に価格が高騰したキャベツが63.5%低下するなどして生鮮野菜の下落率が14.0%に拡大し、全体を押し下げた。

何といっても、消費者物価指数(CPI)は現在もっとも注目されている経済指標のひとつですので、やや長い記事でしたが、いつものように、よく取りまとめられているという気がします。続いて、消費者物価(CPI)上昇率のグラフは下の通りです。折れ線グラフが凡例の色分けに従って生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPIと生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPI、それぞれの上昇率を示しており、積上げ棒グラフはコアCPI上昇率に対する寄与度となっています。寄与度はエネルギーと生鮮食品とサービスとコア財の4分割です。加えて、いつものお断りですが、いずれも総務省統計局の発表する丸めた小数点以下1ケタの指数を基に私の方で算出しています。丸めずに有効数字桁数の大きい指数で計算している統計局公表の上昇率や寄与度とはビミョーに異なっている可能性があります。統計局の公表数値を入手したい向きには、総務省統計局のサイトから引用することをオススメします。

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引用した記事の2パラめにもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスは+2.0%ということでした。実績の+2.0%とジャストミートしたようです。また、エネルギー関連の価格については、ガソリンなどについての旧暫定税率が廃止されています。総務省統計局のプレスリリースによれば、ガソリンの暫定税率廃止及び政策による効果の寄与度が試算されており、ガソリンについては当月分で▲0.33%、ただし、前年剥落分が+0.20%あり、合わせて▲0.13%の寄与、同様に、灯油についても当月分で▲0.02%、ただし、前年剥落分が+0.07%あり、合わせて+0.05%の寄与という結果が示されています。ということで、品目別に消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率とヘッドライン上昇率である+1.5%に対する寄与度を少し詳しく見ると、まず、繰り返しになりますが、エネルギーの寄与度は1月統計ではマイナスであり、前月の2025年12月統計の▲0.25%に対して、2026年1月は▲0.42%となっています。したがって、いわゆる寄与度差は▲0.17%に達していて、コアCPI上昇率が12月の+2.4%から1月の+2.0%に▲0.4%ポイント減速したうちの半分近くを占めています。逆にいえば、エネルギーを除く物価が上昇している、と考えるべきです。例えば、生鮮食品を除く食料価格の上昇は引き続き大きく、前年同月比で+6.2%、寄与度で+1.49%に上ります。CPI総合の上昇率である+1.5%のほぼすべてが食料価格の上昇に起因するというわけです。特に、食料の中で上昇率が大きいのはコメであり、生鮮食品を除く食料の寄与度+1.49%のうち、コシヒカリを除くうるち米だけで寄与度は+0.17%に達しています。引用した記事にもあるように、上昇率は前年同月比で+27.9%ですから、一時のピークは超えた可能性がありますが、まだまだきわめて高い上昇率と考えるべきです。コメが値上げされれば、当然に、おにぎりやすしの価格も上がります。ただ、消費者物価の上昇がピークアウトしつつある可能性もあります。
多くのエコノミストが注目している食料の細かい内訳について、前年同月比上昇率とヘッドラインCPI上昇率に対する寄与度で見ると、繰り返しになりますが、生鮮食品を除く食料が上昇率+6.2%、寄与度+1.49%に上ります。その食料の中で、これも繰り返しになりますが、コシヒカリを除くうるち米が大きく値上がりしていて、寄与度も+0.17%あります。うるち米を含む穀類全体の上昇率は+12.0%、寄与度は+0.31%に上ります。東京都区部のコメ価格のグラフは農水省のサイトで見ることが出来ます。下のグラフの通りです。コメに加えて、カカオショックとも呼ばれたチョコレートなどの菓子類も上昇率+8.2%、寄与度+0.22%に上っています。特に、その中でも、チョコレートは上昇率+25.8%、寄与度0.10%に達しています。コメ値上がりの余波を受けたおにぎりなどの調理食品が上昇率+5.0%、寄与度+0.19%、調理食品の中でもおにぎりが上昇率+11.8%、寄与度0.02%に上っています。同様に、すしなどの外食も上昇率+3.9%、寄与度+0.18%を示しています。ほかの食料でも、ブラジルの天候不良による需給逼迫のため、コーヒー豆などの飲料も上昇率+7.8%、寄与度0.14%、鶏卵などの乳卵類が上昇率+7.4%、寄与度+0.10%、肉類も上昇率+3.8%、寄与度+0.10%、などなどと書き出せばキリがないほどです。食料はエネルギーとともに国民生活に欠かせない基礎的な財であり、実効ある物価対策とともに、価格上昇を上回る賃上げや最低賃金の大幅な引上げを期待しています。

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